10月14日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」では、矢治健太郎(JAXA宇宙航空研究開発機構)が案内役を務めました。

「最近の太陽」のコーナーでは、最近撮影された太陽画像を紹介していきました。
黒点やプロミネンスなどの太陽活動が確認できました
明日10月15日(日本時間)には、北アメリカ南アメリカで、金環日食が見れる予定です。
金環日食といえば、2012年5月21日に日本で起きたのが記憶にある方も多いと思います。
現地でのライブ中継を見るもよし、実際に見に行くのもよし、です。
晴れることを願うばかりですね。

「ゲストコーナー」では、案内役と同じJAXAから月惑星探査データ解析グループの菊地紘さんに「MMXが向かうフォボスって何があるの?」と題してお話を頂きました。現在JAXAでは、火星衛星探査計画MMXが進められ2024年に探査機が打上げ予定です。今回はその調査先の衛星の一つ、フォボスについて詳しく解説していきました。
フォボスの特徴として、火星の周りを非常に近い距離で公転していることが挙げられます。その影響で、衛星自体に揺れが発生しているのではないかと考察・研究されており、菊地さん自身もその研究に携わっているそうです。
また講演では、衛星全体に及ぶ複数の溝や、スティックニーと名付けられ大きなクレーター、クレーターの端が土砂崩れを起こしているもの、人工物の疑惑があった岩のようなものなど特徴的な地形を見ていきました。
最後に、アラブ首長国連邦の探査機によって撮影された直近のフォボスの画像を見せて頂きました。
MMXでは、衛星表面の物質の他に、火星で隕石衝突時に放出された物質や、露出したフォボス内部の物質などのサンプルが回収できることが期待され、火星圏の成り立ちの判明につながるのではと考えられています。
はやぶさ2に続くこのミッションは今後どうなっていくのか、これからの動向が楽しみです。

最後に「銀河宇宙の世界」のコーナーでは、天の川銀河から大規模構造を見ていきました。
現在国立天文台では、一般市民と協力して膨大な数の銀河を分類する「ギャラクシー・クルーズ」プロジェクトが進められております。
その成果が公開されました。『天文学者と市民天文学者がひも解いた銀河進化の謎』https://www.nao.ac.jp/news/science/2023/20231010-subaru.html
誰でも下記URLから参加可能です。宇宙に興味がある方はぜひ参加してみたらいかがでしょうか。
「GALAXY CRUISE」https://galaxycruise.mtk.nao.ac.jp/

科学ライブショー「ユニバース」では毎回さまざまな科学の話題をお送りしています。
ぜひ科学技術館4階シンラドームへお越しください。

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