3月10日@科学技術館

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本日のユニバースは伊藤哲也(国立天文台)を案内役として、
宇宙の話題についてお送りしました。
まずは本日の星空をご覧いただきました。冬の星空には冬の大三角の
一つを形成するオリオン座があります。オリオン座をつくる星の一つである
ベテルギウスはまもなく超新星爆発をするそうです。でも、間もなくって
どれくらいなのでしょうか。よく聞いてみると数万年以内ということらしい
です。天文学者は気が長いのかもしれませんね。
次に宇宙に飛び出してみました。ここでは地球と火星の位置などを
ご覧いただきました。実は、3月6日に火星と地球は最接近しました。
このような接近は2年2ヶ月ほどの周期で起こります。今回見逃して
しまった人は次の機会に挑戦してはいかがでしょうか。
続いてヤーキス天文台と中継を繋ぎ「ライブ天体観測」を行いました。
今回はM108の画像(北斗七星の近くに見える銀河)、M97の画像
(ふくろう星雲という惑星状星雲)、それからギャラッド彗星の
動画をご覧いただきました。


m108.png
図:北斗七星の近くに見える銀河(M108)
m97.png
図:ふくろう星雲
comet.gif
図:ギャラッド彗星

その後、宇宙散歩をお楽しみいただきつつ、金環日食やISSの紹介を
しました。来る5月21日に金環日食が起こります。東京でもご覧に
なれますので、ぜひご覧下さい。国立天文台のHPに詳細が
掲載されています。
二回目の上演ではサプライズゲストで鹿児島大学の半田利弘先生が
いらっしゃいました。「天の川を測る」というタイトルでお話しいただきました。
様々な方法がありますが、一番単純なのは1つ1つの星の距離を三角視差で
測ることなのだそうです。顔の前に人差し指を出して片目で指を見ます。
そのときに、指と顔との距離が近ければ近いほど、右目でみた指の位置と
左目でみた位置が異なって見えます。これが三角視差の原理です。
日本の電波望遠鏡VERAを使った精密測定で国立天文台と共同でこれを
調べているのです。さらに、変光星の観測結果も組み合わせて天の川銀河の
全体像を描き出しつつあるというお話でした。
科学ライブショーユニバースでは、いろいろな内容を週替わりで紹介しています。
はじめての方もそうでない方も来るたびに新しい発見があります。
ぜひ、ご来場下さい。