12月25日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」では、矢治健太郎(JAXA宇宙航空研究開発機構)が案内役を務めました。
また、ゲストコーナーでは、同じくJAXAより竹尾洋介さんに「コンピュータシミュレーションで見る火星衛星探査計画MMXの世界」というテーマでお話しいただきました。

「最近の太陽」のコーナーでは、水星から冥王星まで、太陽系の惑星および准惑星を順にみていきました。惑星の名前を声に出して言ってくれたり、クイズの際にはドームに指をさして考えてくれていたり、とても元気に参加していただきました。

「最近の太陽活動」のコーナーでは、12月14日に観測された大きな太陽フレアの動画や写真、ニュース記事を紹介しました。今年に入って大きな太陽フレアは10回近く観測されています。

「本日の星空・星座」のコーナーでは、冬の今見ることができる星や星座を見ていきました。オリオン座をはじめ、今夜の空には、おうし座・ぎょしゃ座・ふたご座・こいぬ座・おおいぬ座があります。
夜中の地平線ギリギリには、カノープスと呼ばれる1等星も見ることができます。
中国では、この星を見ると長生きができるとも言われています。この時期に空を見上げてみるときは、ぜひ探してみてください。

「ゲストコーナー」では、竹尾さんより火星衛星探査計画(MMX)の解析シミュレータ「MMXiSIM」のお話をいただきました。
MMXの探査機は、火星の衛星フォボスに向かい、サンプルリターンを行います。
フォボスへのサンプルリターンミッションはこのMMXが初であり、どんな探査機も行ったことがありません。
そのため未知な部分が多いので、MMXでは、フォボスに向かう前に運用のシミュレーションをして、ミッションに問題がないかどうかを調べています。

MMXiSIMでは、地球・火星・フォボスの複雑な位置関係や、探査機の電力、そして地球との通信状況に関するシミュレーションを行います。
探査機は、擬周回軌道(QSO)から、フォボスを周回して観測していきます。また、火星周回軌道投入(MOI)時では火星を、フライバイ軌道ではダイモスも観測することができるようです。
探査機から見えるフォボスのシミュレーション映像を見ていきました。
映像からは、地球の月とは違ってでこぼこしたフォボスの姿を見ることができそうだということがわかりました。
探査機にはNHKのカメラも搭載されるそうです。テレビで見るのが楽しみですね。
フォボス着陸のシミュレーションでは、位置の微調整をしながらフォボスに近づいていく探査機の様子を見せていただきました。
降下・着陸運用は難しく、うまくいくか条件を変えながら、何回もやり直して行っているそうです。
打ち上げは2026年、その後1年かけて火星圏に到着し、再びサンプルを持って探査機が地球に戻ってくるのは2031年とのことです。
その時まで楽しみに応援していきましょう!

ラストコーナー「銀河宇宙の世界」では、地球・太陽系・天の川銀河を飛び出し、
様々な銀河が見える宇宙、さらには宇宙の大規模構造まで見ていきました。
また、国立天文台広報ブログより「研究連携主幹が独断で選んだ2023年注目の国立天文台の研究成果」https://www.nao.ac.jp/news/blog/2023/20231222-releases.html
を紹介しました。
最後には再び地球に戻り、ライブショーを終えました。

本日が2023年最後のユニバースとなりました。
新年も引き続き、さまざまな科学の話題をお送りしていきます。
ぜひ科学技術館4階シンラドームへお越しください。

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