「科学シミュレーションを活用したライブショーコンテンツ開発・上演の20年」
科学ライブショー「ユニバース」は3D映像やコンピュータシミュレーションを駆使した科学の話題の紹介・解説を、研究者自らがエンターテイナーとなって行うライブショーです。
1996年4月の開始から現在までの1950回余の上演のほとんどで研究者が案内役を務め、9万人を超える皆様にご覧になっていただいています。
本ライブショーの特徴として、コンテンツ開発の多くが企画段階からショーを運営する学生と研究者によって進められてきた点が挙げられます。
太陽系シミュレータやUniviewのような太陽系・恒星空間シミュレーション、銀河衝突や重力レンズといった天体に関わるシミュレーションのみならず、分子シミュレーションやオーロラ立体視上映のプログラムなど、この20年間で多数のシミュレーションプログラムや映像コンテンツが科学ライブショー「ユニバース」を通じて作られてきました。
今回20周年を迎えるにあたって、「ユニバース」で開発され、現在も実演可能なコンテンツのすべてを、特別番組として上演いたします。
開始当初の平面画像から立体視映像、現在の全天周立体視ドーム映像となり、没入感ある映像空間にてインタラクティブな科学シミュレーションを体験できるようになっています。
さらに、本ライブショーを発案した戎崎俊一氏(理化学研究所主任研究員)、学生時代からライブショーシステムのほとんどを開発してきた高幣俊之氏((株)オリハルコンテクノロジーズ代表取締役社長)のお二人をゲストとしての講演会も行う予定です。
プログラム・コンテンツ開発者自身による上演を多数準備した貴重な機会です。
この機会に是非ご参加ください。
— 記 —
日時:2016年6月4日(土)12:50~
■プログラム
<第1部:12:50~:ユニバースで開発されたコンテンツ1>
実感太陽系 (亀谷和久(国立天文台))
分子の世界(野本知理(千葉大学))
踊る分子!:惑星運動/イオン間相互作用シミュレータNoA (古石貴裕(福井大学))
<第2部:13:50~:ユニバースで開発されたコンテンツ2>
ライブ天体観測 (伊藤哲也(国立天文台))
恒星間飛行 (半田利弘(鹿児島大学))
銀河衝突シミュレーション
<第3部:14:50~:ユニバースで開発されたコンテンツ3>
重力レンズシミュレーション (矢治健太郎(国立天文台))
立体視オーロラ (片岡龍峰(国立極地研究所))
太陽系の姿~銀河宇宙の世界 (大朝由美子(埼玉大学))
<第4部:15:50~:ゲスト講演:ユニバースのこれまでとこれから>
「ユニバースシステムの変遷と未来」 高幣俊之 ((株)オリハルコンテクノロジーズ)
「ユニバースことはじめ」 戎崎俊一 (理化学研究所>)
■登場するコンテンツ/シミュレーションプログラム
◎Uniview
太陽系や地球の姿から恒星間空間、銀河の様子まで、様々な天文学上成果を幅広く可視化することができる惑星天文可視化プラットフォームです。開発:SCISS AB / 高幣俊之
◎ニュートンの林檎 “Newton’s Apple” (NoA)
太陽系惑星の動きやイオン間の相互作用をニュートン方程式に従ってシミュレーションするプログラムです。運動方程式をリアルタイムで解いていくため、太陽系内に恒星が飛び込んできたときのシミュレーションなど、様々な状況を再現することができます。開発:古石貴裕(福井大学)
◎リアルタイム表示MDシミュレーションプログラムclaret
分子動力学(MD)シミュレーションにより、NaClのイオンの動きを再現し、塩の融解や蒸発などを再現できるシミュレータです。開発:古石貴裕(福井大学)
◎立体視オーロラ
人間の目に当てはまる「立体視」のメカニズムを使い、約5km離れた2地点から約100kmの高度で発光している同じオーロラを見上げることで、通常は分からない奥行き感あるオーロラを見ることができます。 開発:片岡龍峰(国立極地研究所)
◎恒星間航行シミュレータ「HippLiner」
太陽系近傍約1000光年を自由に飛び回ったり、恒星の固有運動を再現して数万年後の星空を再現できるシミュレータです。
光行差やドップラー効果を反映した宇宙船の相対論的恒星間飛行をも表現できます。開発:野本知理(千葉大学)
◎銀河衝突シミュレーション
宇宙には車輪型のような形に見える銀河や触角のように見える銀河など、いろいろな形の銀河が存在しています。
本コーナーでは実際に重力多体計算によるシミュレーションを行うことでいろいろな形の銀河を作ってみることができます。
リアルタイムに計算して上演するので自由にパラメータを設定して楽しめるのが魅力です。
◎重力レンズシミュレータ
実際には銀河や星の見え方の歪みとして観測される重力レンズ効果を身近なもので再現し、私たちの目の前にブラックホールがあったときのシミュレーションを行えるシミュレータです。
◎ライブ天体観測
日本では星が見えないライブショーの時間帯に米国の望遠鏡を使ってインターネット越しに天体観測を行うコーナーです。アシスタントによる日本からのリモート望遠鏡直接操作、Skype、NetMeeting、CU-SeeMeによるインターネット中継など、ライブショー開始当初の1996年から様々な試行を重ねながら上演してきました。
■場 所:科学技術館4階B室シンラドーム(62席)
■参加費:無料 (科学技術館の入館料は必要です)
■参加申し込み:一部事前申し込み制
事前申込定員に達しましたので事前申込み受付は終了させていただきました。
当日席(25席程度を予定,各回先着順)はございますので、各回の開始時間前にお並びください
■事前申込締切:6月2日(木)(事前申込人数に到達次第終了となります) 事前申込受付は終了しました。
※座席の都合上、事前申し込みは先着35名様迄とさせて頂きます。
35名を超過した場合は、受付確認時のメールにその旨を記載させていただきます。
その場合は、お手数ですが、会場までお越し頂きまして当日席の待機列にお並びください。
お申し込み後のキャンセルにつきましては、お手数ですが下記連絡先までご連絡をお願いします。
■連絡先:20th_anniversary@chimons.org