3月17日@科学技術館

投稿者:

梅の花も咲き始め、段々と春らしくなって参りました。
本日のライブショー「ユニバース」は案内役を亀谷和久(東京理科大)、
ゲストに内海洋輔さん(総合研究大学院大学)でお送りいたしました。
さて、今年の5月21日に金環日食があります。その金環日食の起こる
様子のシミュレーションをしました。皆既日食と金環日食の違いや
日食が毎月起こらない理由を皆様はご存じでしょうか?答え合わせは
ユニバースで。
今日の「ゲストコーナー」は総合研究大学院大学の内海洋輔さんを
お招きして「重力レンズでさぐる宇宙」という題でお話しいただきました。
私たちの目で見える星々、銀河の成分は全宇宙のたった5%しかなく、
他の95%はダークマター、ダークエネルギーというまだまだよく
分かっていないもので構成されいています。ダークマターは目には
見えませんが、重力のみがはたらく物質です。このダークマターを
通して銀河を見ると、まるでレンズを通したかのように銀河が
ひしゃげて見えます。これはダークマターの巨大な重力により光が
曲げられるためです。重力により光が曲げられることから、この現象を
「重力レンズ」と言います。この重力レンズがどこで起こるのかを
調べると、ダークマターの分布が分かります。このダークマターの
分布からダークエネルギーを研究し、宇宙の全ての成分を解明
することが内海さんの最終目標です。この重力レンズの研究では
ハワイのすばる望遠鏡とSuprime-Camというカメラを使って探査を
行なっていましたが、まもなく新しいHyper Suprime-Camという
今までの約10倍の視野を誇るカメラを導入し、5月中頃から観測を
開始するそうです。詳しくは こちらをご覧下さい。近いうちに新しい
研究成果を皆様にお知らせすることができるそうです。楽しみですね。