5月11日@科学技術館

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本日のライブショーは国立天文台の伊藤哲也が案内役を務め、
お送りしました。
まず、シンラドームに本日20時の科学技術館での星空を映し、
西空の地平線に沈むオリオン座などの冬の星座の話から、
南→東→北の順に方角を変えながら、夜空に見える春の星座、
北斗七星、北極星、土星などについてお話しました。
次に地球を飛び出して宇宙からの地球を見ました。ユニバース
上映時刻(14:00、15:30)に設定を戻し、日本ではこの時間、
日光があたっていて星が見えないこと、米国ならばこの時間に
夜になっていることを確認しました。そして、米国のシカゴ
郊外にあるヤーキス天文台のビビアンさんにSkypeでつなぎ
ました。ビビアンさんからM51、M57、M102、M82の画像を
送っていただき、それぞれの天体についてお話していただきました。


M51.png
M51
M57.png
M57
M102.png
M102
M82.png
M82

その後、地球から遠ざかり、太陽系の各惑星や太陽系外縁天体に
ついて説明しました。例えば木星は自転が速いために模様が
出来るなど、それぞれの惑星の特徴を指摘しました。
続いての「ゲストコーナー」では、国立天文台ハワイ観測所の
藤原さんに「すばる望遠鏡で探る宇宙の謎」と題してSkypeで
ハワイからお話しいただきました。すばる望遠鏡はハワイ島に
ある標高4200mのマウナケア山の山頂に設置されています。
望遠鏡の主鏡は直径8.2mで1枚の鏡で作られており、望遠鏡の
高さはおよそ25mあります。マウナケア山頂ですばる
望遠鏡の円筒状のドームと恒星の日周運動を写した写真やすばる
望遠鏡自体の写真を見せていただきました。ハワイ観測所には
100人弱のスタッフがいて、その約半分が日本人、残りは地元
ハワイの方でグローバルな環境ということです。藤原さんは
最近の観測で、ペルセウス座の方向180光年のところにある
恒星のまわりに石英の成分を発見したそうです。この石英は
恒星のまわりに惑星の材料となる砂粒があって、それに含まれて
いる可能性を示しています。今後も観測を継続していくとの
ことでした。
さらに、ハイパー・シュプリーム・カムという新しい観測装置に
ついて説明していただきました。この装置は高さが3mあり、
重さは3tというかなり大きなもので、すばる望遠鏡の8mの鏡の
真上に取り付けられます。この観測装置の特徴は、アンドロメダ
銀河のほとんど全部が1度の撮影で写せるほどの広い視野を
持っていることです。今後、遠くの銀河などを観測していく
予定で、今後の活躍が期待されます。
最後に、太陽系から宇宙の大規模構造までスケールを拡大して
見たのち、日本も参加している国際宇宙ステーションについて
解説しました。日本が設置した実験棟「きぼう」では宇宙空間に
実験装置を出せる暴露部を持っており、そこにX線望遠鏡や、
地球大気の観測装置がついています。国際宇宙センターは15ヶ国
ほどの国々が関係しています。これまでも多くの日本人の宇宙
飛行士が国際宇宙ステーションで活躍してきました。今年は
11月から若田さんが6か月間滞在する予定です。
梅雨に入ると本日のように雨が降っている日も増えますね。
そんな日には、ぜひシンラドームでゆったり科学ライブショー
「ユニバース」をお楽しみください。