2月15日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、亀谷和久(東京理科大学)が
案内役を務め、上演しました。
外は先週に続いての大雪でしたが、お足元の悪いところご来場いただき
ありがとうございました。
オープニングでは、科学技術館の前の様子を全天球画像をご覧いただきました。
道路に雪が残っている様子がよくわかります。そこからシミュレーション
ソフト
に移り、科学技術館からの星空の様子をドーム内に再現しました。
今は冬の星座がよく見られる季節ですね。その後は、地球から飛び出し、
立体で見る太陽系の惑星たち、銀河系などをご案内しました。
次に「重力の不思議」のコーナーでは「もし地球の速度が上がったら」
「もし太陽がなくなったら」「もし太陽が2個、3個に増えたら」など、
実際にはありえない状況を実験してみました。来場者の皆さまにお手伝い
していただきながら、コンピュータシミュレーションを行うと、
惑星たちの予想外の動きに、会場内からはどよめきが聞こえていました。
最後の「ゲストコーナー」は、近藤高史さん(味の素株式会社イノベーション
研究所)をお招きし、「和食を支えるだしの魅力に迫る!」と題して、
ご講演いただきました。
最近では、2013年12月に和食がユネスコ無形文化遺産に登録され話題と
なりましたが、今回はそんな和食の基本である「だし」という、ホットで
身近なテーマを扱いました。お話の中では「かつおだし」を取り上げ、
「なぜ日本人はだしを好きなのか?」「だしには心を和ませる効果があるのか?」
「だしは健康に良いのか?」などについて、マウスらを使った実験など、
最新の研究成果を交えてお話しいただきました。また、20年に一度の
式年遷宮を終えた伊勢神宮では太古より神様にかつおぶしやかつお節をお供えして
いたり、出雲大社の唯一神明造には鰹木(かつおぎ)と呼ばれるものが
使用されていたりするなど、科学的な研究がされるよりずっと前から、
かつおの不思議な力は注目されていたそうです。実は、昔の人は、
本能的にだしの素材であるかつおのパワーを見抜いていたのかもしれませんね。海外からの
美味しい食べ物が多く取り入れられている現代の食卓ですが、あらためて、
和食やその基本である「だし」の魅力を考える、良いきっかけとなりました。
科学技術館の4階にあるシンラドームでは、毎週土曜日に科学ライブショー
「ユニバース」を上演しています。週ごとに様々な分野のゲストをお呼びして
お待ちしておりますので、足をお運びいただければと思います。