8月5日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は案内役は伊藤哲也(国立天文台)、ゲストは樋口あやさん(理化学研究所)でお送りしました。
樋口さんは惑星系の形成過程について、南米チリのアステ望遠鏡やアルマ望遠鏡といった電波望遠鏡を用いて観測、研究されています。

惑星が完成している現在の太陽系では、外縁部でも星間ガスはほとんどありません。しかし、太陽系に似た惑星系の中には惑星が完成した後にもガスが残っているものがあるそうです。このガスの起源を明らかにするため、くじら座の49Cetiという恒星を観測したところ、一酸化炭素ガスに比べて、炭素原子ガスの成分が多いことが分かりました。このことは、現在残っているガスが惑星系の最初期の材料となった分子雲中のガスが残っているのではなく、塵から放出されたガスであることを示唆します。このような研究から、太陽系のような惑星系が完成した後にどのようにして衛星が形成されるかが明らかになると期待されています。ぜひまた新しい観測結果が出た際にはお話に来ていただきたいです。

本日は「ゲストコーナー」のほかに、「本日の星空」「太陽系の姿」「銀河宇宙の世界」「国際宇宙ステーション」のコーナーをお送りしました。
「本日の星空」では、沈みかけのおとめ座などの春の星座や夏の大三角形に代表される夏の星座を見ました。現在の月齢は12.7、もうすぐ満月です。満月となる8月8日、午前3時頃に部分月食が見られるそうです。早起きが得意な方はぜひご覧ください。
「太陽系の姿」「銀河宇宙の世界」では、太陽系の惑星や宇宙の大規模構造を紹介しました。土星の輪は非常に薄く、小さな岩石や氷で出来ています。リニューアルした「ユニバース」では土星の輪の中を通り抜けつつこれらの様子を見ることが可能になりました。

「国際宇宙ステーション」コーナーではリニューアルでよりリアルになったモデルをご覧いただきました。以前に比べ明るく、細部まで表現できるようになった国際宇宙ステーションは圧巻でした。

次回以降の科学ライブショー「ユニバース」も新生シンラドームにて行います。
是非、迫力の増したライブショーを見に来てください。

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