3月12日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、矢治健太郎(国立天文台)が
案内役を務め、ゲストに菅原龍さん(立教大学理学部、元・青年海外協力隊)を
お迎えしてお送りしました。
まず、「太陽系の姿」のコーナーからスタート。3種類の波長で観測された
太陽の画像を見比べたあとは、3月9日に起こった部分日食の話題へ。
東京はあいにくの曇り空でしたが、インドネシアでは皆既日食が見られたそうで、
現地で撮影されたダイヤモンドリングと最大食の画像がドームに映し出されました。
「ライブ天体観測」ではアメリカのヤーキス天文台のビビアンさんと生中継!
子持ち銀河と呼ばれる大小2つの銀河と渦巻銀河の画像を紹介していただきました。


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図:子持ち銀河

「本日の星空」は、このあとのゲストコーナーにちなんでジャマイカに着陸。
ジャマイカは日本との時差が14時間あり、日本よりも南に位置しています。
そのため、日本ではなかなか見ることのできないカノープスが高く見えるのです。
他にも日本とジャマイカでは星の見え方が少し違っていましたね。
そしていよいよ「ゲストコーナー」。菅原さんには
「Youは何しにジャマイカに? 青年海外協力隊・環境教育奮闘レポート」
というなんだか聞き覚えのある(?)タイトルでお話しいただきました。
ジャマイカ(Jamaica)と日本(Japan)は国名がアルファベット順で隣り合っている
ため、国連前の国旗が一緒に並んでいるという意外なつながりがあるのだそう!
ジャマイカと言えばウサイン・ボルト選手をはじめとする陸上選手や、
カリブ海のコバルトブルーの綺麗な海など素敵なイメージが多いですよね。
しかし、それは観光に限った話。ジャマイカの多くの町ではごみ問題が非常に
深刻で、道端やイベント会場などではごみが平気で放置されているのだそうです。
菅原さんはそんなジャマイカのごみ問題を解決するために、現地の子どもたちに
環境教育を行う活動をしていました。
その活動の1つとして、子どもたちと一緒に再生紙を使った折り紙をしたそうで、
鶴の折り方を教えるのがとても大変だった、とおっしゃっていました。
環境面ではまだまだ課題がたくさんあるようですが、実は日本との関わりが
なかなか深い国でもあります。よく耳にするコーヒーのブランド、ブルーマウンテンは
ジャマイカでしか採れないもので、しかもその約80%が日本へと輸出されている
そうです。さらに、日本からはジャマイカへ中古車を輸出しており、日本の
自動車メーカーは現地でもとても有名だそうです。
日本のほぼ裏側にあるジャマイカ、これからはぜひ様々な視点から注目して
みてください!
科学ライブショー「ユニバース」は、毎週土曜日に様々なゲストをお招きして、
科学にまつわる最新の話題をお届けしています。
ぜひ、科学技術館4階・シンラドームへお越しください。