9月3日@科学技術館

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本日の案内役は、片岡龍峰(東京工業大学)でした。またゲストは
独立行政法人情報通信研究機構より北内英章さんにお越し頂き、
「私がみた南極」をお話しいただきました。北内さんは第52、53次
日本南極地域観測隊の方です。
南極には、どのように行くのでしょうか?また、南極とはどんな所でしょうか?
南極には、オーストラリアより南極観測船「しらせ」に搭乗し南極にある
昭和基地へと向かいます。途中、暴風吹き荒れる暴風圏、流氷域、
そして定着氷域を通過します。そこを通過するためには、海を覆う
氷を割りながら進むラミングという方法で進んでいかないといけません。
その際の船の速さは時速100メートル以下になることもあり、横を歩く
ペンギンよりも遅いそうです。これらの困難を乗り越え、昭和基地
到達まで約一ヶ月かかります。
南極では、ペンギンを代表とする沢山の生物をみることができます。
極寒のイメージがある南極ではありますが、夏は一日中太陽が
でているため、海には光合成をする沢山の植物性プランクトンが
存在します。そして、それを餌とするナンキョクオキアミが、さらに
それを餌とする様々な生物が集まってきます。
南極大陸の氷は私たちの身近にある冷凍庫の氷とは全く異なります。
南極の氷は長年、雪が降り積もってその重みで固まってできたため、
数万年前の空気が混ざっています。その空気を調べることにより
数万年前の地球の気温がわかるのです。その氷をジュースに
入れれば空気のはじける音を楽しむことができます。大人の方ならば、
ウイスキーロックが最高だそうです。
そんな南極の空を見上げてみると綺麗なオーロラを望むことができます。
今回は、いくつかのオーロラの映像と、ここシンラドームでしか観ることが
できない3Dのオーロラの映像を上映しました。オーロラはまだ謎が多く、
非常に興味深い現象です。みなさんも、オーロラを観に南極か
科学技術館を訪れてはいかがでしょうか?