9月10日@科学技術館

投稿者:

本日は案内役に野本知理(千葉大学)、ゲストに秦和弘さん(総合研究大学院大学/国立天文台)をお招きしてお送りしました。
一つ目のコーナー「分子の世界」では、分子モデルを用いて、食塩(塩化ナトリウム)の融解・蒸発や身近な分子の構造をご覧いただきました。また、食塩を構成する塩素やナトリウムと、原発放射能で問題になっているヨウ素やセシウムには似たようなところがあることを紹介し、放射性元素の半減期についても説明しました。
二つ目のコーナー「ライブ天体観測」では、シカゴ大学ヤ-キス天文台で撮影された木星、M27(あれい状星雲)、M15(球状星団)の写真をご覧いただきました。


Jupiter.png
図:木星とその衛星
M27.png
図:M27あれい状星雲
M15.png
図:M15球状星団

三つ目のコーナー「太陽系の姿」では、太陽系の惑星が太陽の周りを公転するのは太陽の重力によるものであると説明し、もし太陽がなくなったらどうなるのか・・・、太陽が増えてしまったらどうなるのか・・・といった現実ではあり得ない場合をみなさまに想像していただき、実験してみました。結果が気になる方、ぜひ「ユニバース」に足を運んでみてください。
本日の「ゲストコーナー」のタイトルは、「見つけた!銀河の中心に潜む超巨大ブラックホールの『隠れ家』~ブラックホールの写真撮影まであと一歩!~」で、ブラックホールについてお話ししていただきました。ブラックホールは、黒い穴と考えられていて、すべてを吸収してしまいます。銀河の中心部には超巨大ブラックホールがあると考えられていますが、光でさえも出てくることができないため、直接撮影することは今までできませんでした。しかし、ブラックホールは莫大なエネルギーをものすごい勢いで噴出しているということが知られており、その根元を探っていけばブラックホールの場所が分かります。電波望遠鏡を組み合わせて使うVLBIという高い視力が得られる観測をして、今回、ブラックホールの位置測定に成功しました。直接の撮影はまだできていませんが、位置がわかったのでもっと高い視力を持つ望遠鏡を用いれば、直接撮影も可能だそうです。今後の技術の進歩が期待されますね。