8月に入り夏も本番となりました。科学技術館の子どもたちも、
木々の蝉にまけないくらい、にぎやかです。
東京の夜空、どれくらい星が見えるか皆さんご存じですか?
そんなこと覚えてないよーとか、そもそも数えたことがない、
という方は是非、夜空を眺めてみてください。
今年は天文現象が幾つも見られます。その一つ、月が金星を隠す
金星食が日本から見られるのは1989年以来。
今月14日の深夜2時頃に見られました。また、12日にはペルセウス座
流星群がありました。皆さんは見られましたか?
私たちの地球は太陽系の惑星の一つですが、太陽系の惑星は
他にもありますね。今日は太陽系の惑星や衛星たちについて、
特に「生命」に着目しながら紹介していきました。
今日いらっしゃった方は太陽系に少し詳しくなられたかと思います。
さて、皆さんは宇宙人などの地球外生命体が存在するのか、
考えたことはありませんか?紀元前から人類がいだいている謎です。
宇宙に生命はいるのでしょうか。
本日は東京大学大学院新領域創成科学研究科の関根康人先生を
ゲストにお招きし、「氷の星に生命を探す」という題で、
宇宙に生命はいるのかという謎に迫ってみました。
地球に生命がいる理由…それは、全ての生命の誕生に必要な母なる海(水)
があるからです。それでは地球以外で液体の水のある惑星はあるのでしょうか?
現在、土星や木星には数十個の氷の衛生(地球における月)が発見されて
います。土星の衛星”エンケラドス”は、太陽系のなかで生命がいる可能性が
最も高い天体の一つです。小さくて非常に寒い氷の星ですが、南極の大きな
溝(虎の縞)は比較的暖かく、とても速い速度で氷の粒が出ていることが
わかりました。
これは氷の下に水があって、それが押されて出てきているのでは?
と考えられています。NASAの探査機カッシーニがこの氷の粒を決死の覚悟で
捕まえ、調べてみるとその氷には生命に必要なアミノ酸の元や複雑な有機物、
そして温泉などにみられる鉱物がたくさん見つかりました。 氷の下には
温泉のように暖かい場所があるのかもしれません。地球の海底では、火山の熱と
ガスで生きるバクテリアが存在するので、もしかしたらエンケラドスにも
このようなバクテリア、生命体がいるのかもしれませんね。
将来このエンケラドスの内部を調べるために、もう一つ探査機を打ち上げる
予定だそうです。そこでどんな新事実が出てくるのか、とても楽しみですね。
では、太陽系以外には惑星はいないのでしょうか?
地球から33光年先に、地球の約3分の2の大きさの惑星を
発見されました。GJ436という星を中心に回っている惑星ですが、
GJ436にとても近いので表面温度が600℃と高温です。
残念ながらこれでは生命はいそうにありませんね。
ただし、私たちの住む銀河系には、数多くの太陽に似た恒星があります。
そして、宇宙には様々な銀河があります。
そんな広大な宇宙には生命がいるのかな?と思いを馳せつつ、
宇宙旅行を楽しんでいただきました。
本日は、太陽系や生命のお話を中心に、埼玉大学の大朝由美子を
案内役でお送り致しました!
8月4日@科学技術館
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