4月13日@科学技術館

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今日のライブショーは春らしい陽気のなか、埼玉大学の大朝由美子が
案内役を務め、多くのお客様をお迎えしてお送りしました。
現在の東京は、街明かりの影響からほとんど星を見ることができませんが、
100年位前には都心からもきれいな星空を望めました。今日は埼玉大学で
観測した最新の太陽の様子と、最近話題になっているパンスターズ彗星を
紹介しました。パンスターズ彗星は、夜明け前の東の空(カシオペア座付近)に
見ることができますので、建物や樹木などがなく空が開けた場所を見つけて、
双眼鏡などを使って観察してみてくださいね。
次は、「ライブ天体観測」です。アメリカ・ヤーキス天文台のビビアンさんと
つなぎ、時差を利用して天体観測を行っています。本日はあいにくの
雨模様でしたが、最近ヤーキス天文台で撮ったM42オリオン大星雲と
M51子持ち銀河の天体画像を解説していただだきました。


orion.png
図:オリオン大星雲
m51.png
図:子持ち銀河

地球を飛び出し、各惑星の紹介をしながら、宇宙旅行をしました。
太陽系で最も太陽に近い惑星の水星から、準惑星などの太陽系外
縁天体までを巡りました。
「ゲストコーナー」では、東京工業大学地球生命研究所の斎藤貴之さんに
「この夏天の川銀河中心で輝くガス雲」というタイトルでお話いただきました。
私たちの住んでいる惑星・地球を含む太陽系を内包する天の川銀河
ですが、今日はその中心部分でこれからまさに起ころうとしている
出来事の話題でした。
天の川銀河の中心部には太陽の400万倍もの重さの超巨大ブラック
ホールがあると考えられています。そこに、現在小さなガス雲が
接近しています。さらにブラックホールの強い重力の影響で圧縮されて
高温になり、太陽の明るさの数十~数百倍で輝き、大きく変形すると
予測されています。その様子のシミュレーションを紹介していただき、
銀河中心付近の迫力ある動きを楽しむことができました。この最接近の
時期は諸説ありますが、早ければ今夏にも観測されるかもしれません。
今後の続報を楽しみに待ちたいですね。
最後に、天の川銀河を離れ、宇宙の様々な銀河の姿を眺めながら地球に
戻りました。毎週土曜日に行っている科学ライブショー『ユニバース』は、
科学者のライブ解説や週替わりのゲストによるタイムリーな科学トピックスの
紹介をしています。シンラドームで皆さんとお会いできることを心待ちに
しております。