7月20日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は伊藤哲也(国立天文台)が案内役を
務め、「ゲストコーナー」では藤原英明さん(国立天文台ハワイ観測所)と
生中継を行いました。
東京の夜空でも夏の大三角を楽しむことができますが、「ユニバース」ではより
たくさんの星を3Dで眺めることができます。宇宙への旅の途中、みなさん思わず
手が伸びていました。
本日のゲストの藤原さんは、ここ科学技術館シンラドームではなく、ハワイの
マウナケア山(標高4200m)にある、すばる望遠鏡観測室にいらっしゃいました。
日本はまだ明るい時間ですが、ハワイは夜で山頂の外気温は3℃くらいととても
寒いそうです。しかし観測室の中は暖かく、 藤原さんはアロハシャツ姿での
ご出演となりました。
すばる望遠鏡は誰にでも使えるチャンスがありますが、半年に一度、観測計画に
関する書類審査が行われ、提出書類に付けられる点数の良かったものの順に
観測時間が割り当てられます。約5倍の競争率があり、すばる望遠鏡で観測
するためには、学術的な重要性を上手にアピールしながら計画を作らなければ
いけないそうです。しかし、せっかく観測時間が割り当てられても天気が悪かったら
観測できないため、観測室に「てるてるぼうず」をつり下げているそうです。
藤原さんの研究テーマは「宇宙での鉱物探し」です。今回の観測ではすばる
望遠鏡専用に作られた赤外線カメラ「コミックス」で、太陽系の外にある太陽の
ような星のまわりで惑星がどのようにできるのか、また、土星の輪にどのような
物質が存在するのかについて観測を行うそうです。これからもすばる望遠鏡の
最新成果から目が離せませんね。
最後に地球の地上400km上空を飛行している国際宇宙ステーションに
近付きました。去年の7月から4ヶ月間、星出彰彦さんが滞在していましたが、
今年の年末頃からは、約6ヶ月間、若田光一さんが国際宇宙ステーションに
滞在することになっています。私たちが国際宇宙ステーションに行くのは
大変ですが、実は地上から見ることができます。飛行機とは違い、点滅せず、
とても速く動く明るい点として見ることができます。
夏休みに入り、にぎやかな「ユニバース」となりました。これからの夏休み、
科学技術館シンラドームでお待ちしています。