本日の科学ライブショー「ユニバース」は矢治健太郎(国立天文台)が案内役を務め、
お送りしました。
最初に「太陽系の姿」を眺め、最近、太陽の活動が活発になってきていることを紹介
しました。11月17日はここ数年で一番太陽の黒点が多く見られました。 日食
グラスなどを使って太陽を観察すると肉眼でも見えるような大きな黒点も出て
いるので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
「ライブ天体観測」ではヤーキス天文台のビビアンさんにNGC 253、オリオン星雲、
そして話題のアイソン彗星を紹介していただきました。アイソン彗星は太陽に近い
ため撮像が難しいそうです。
オリオン星雲
NGC253
そんなアイソン彗星について、「アイソン彗星、太陽に急接近!」と題して埼玉県立
春日部女子高校の鈴木文二さんをゲストにお招きしてお話しいただきました。
彗星は「核」と呼ばれる中心の塊と、その周辺に広がって見える「コマ」、そして
特徴的な「尾」の部分からなります。 核は10kmぐらいの大きさで、コマは地球の
直径の10倍、尾の長さは月と地球の距離の10倍(数百万km)以上にもなります。
ところが、アイソン彗星の核は一般的なものよりも小さい1km程度と予想されて
いて、彗星の中でも小ぶりなもののようです。では、なぜこれほどにまで騒がれる
のでしょうか?それは太陽すれすれのところを通過し、明るく輝くと期待されて
いるからです。本日11月23日の朝に鈴木さんが撮影したアイソン彗星の写真を
紹介していただきました。撮影場所は埼玉県の三郷市で、水星や土星も一緒に
写っていました。アイソン彗星を見たいときは東の空が開けている場所に行って、
低倍率の双眼鏡を使うのがお勧めだそうです。また、写真を撮りたいときは
三脚などを使って露光時間を1秒以上にするとよいようです。高級なカメラなどを
使わなくても、スマートフォンやコンパクトデジタルカメラでも写るかもしれません。
太陽が昇る1時間半前から待ち構えましょう!土日になる12月7、8日が狙い目か
もしれません。
明るく輝くのが楽しみですね。