10月17日@科学技術館(ノーベル賞特番)

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は亀谷和久(東京理科大学)が
案内役を務め、 ゲストに川越至桜さん(東京大学生産技術研究所)を
お迎えしてお送りしました。一回目はノーベル物理学賞特別番組講演、
二回目は通常ユニバースを上演しました。
一回目のノーベル物理学賞受賞特別講演では、川越さんに
「質量が あるとどうなる? ニュートリノ」という題で、梶田教授が
ノーベル物理学賞を受賞された理由である「ニュートリノ振動」に
ついて紹介していただきました。
そもそも、ニュートリノとはなんでしょう?
ニュートリノは物質をこれ以上小さく分けられない最小の単位である
”素粒子”と呼ばれるものの一種です。
ニュートリノという名前は「ニュー」と「トリノ」からできた単語と
思われがちですが、実は中性を意味する「ニュート」と微粒子を意味
する「リノ」からできた単語なのです。みなさん知っていましたか?
名前にもある通り中性で、電荷を持ちません。そのため、正体を調べる
のは非常に大変です。しかし、岐阜県飛騨市の神岡鉱山にある
スーパーカミオカンデなどの検出器を用いると、ニュートリノを
観測することができます。近年、多くの観測によってニュートリノの
性質などがわかってきました。
ニュートリノは波の性質を持っており、その波は複数の種類があります。
質量の違うニュートリノの波が重なることで、時間によって観測される
ニュートリノの種類(フレーバー)が変化します。これが梶田教授たちが
スーパーカミオカンデを使って発見した「ニュートリノ振動」です。
この現象はニュートリノに質量がなければ起こりません。つまり、
ニュートリノは質量を持つということが今回の発見から言えることに
なります!
今後もより大きな検出器の建設が計画されているなど、さらなる発展が
期待されています。ノーベル賞に限らず、これからのニュートリノの
研究から目が離せません!
二回目の通常ユニバースでは、まず初めに地上から見える秋の
星空を見ていき、地球から飛び立って太陽系や恒星たち、銀河や
宇宙の姿などを見ていきました。太陽系に戻り、公転の速さを変えたり、
太陽を消失させたりする重力シミュレーション
を行って、最後のゲストコーナーでは、
特別講演の内容をまとめてお話しいただきました。
科学ライブショー「ユニバース」は、毎週土曜日に様々なゲストを
お招きして、科学にまつわる最新の話題をお届けしています。
ぜひ、科学技術館F4シンラドームへお越しください。