本日の科学ライブショー「ユニバース」は、亀谷和久(国立天文台)が案内役を務め、石崎昌春さん(国立天文台 天文情報センター)をゲストにお迎えしてお送りしました。
今回のライブショーは「太陽系の姿」から始まり、各惑星の名前を順番に当てながら各惑星の特徴を簡単に説明しました。続いて「重力の不思議」のコーナーでは、地球の速度を増やしたときや太陽ほどの質量の物体が太陽系に現れたときなど、さまざまな現象をシミュレーションしていきました。その後は「恒星間飛行」。お隣の恒星、αケンタウリに飛んで行った時に見る星空や、ベテルギウスに飛んでいく時に見える景色などを紹介しました。
「ゲストコーナー」では、石崎昌春さん(国立天文台 天文情報センター)をお招きし、「あなたの観察データが流星群の謎を解く…かも」という題目でお話しいただきました。石崎さんは、国立天文台のキャンペーンや質問受付を担当されている方です。今回は国立天文台の観察キャンペーンと合わせて、流星群の特徴について紹介していただきました。
みなさんは流星群を見たことがありますか?もし見てみたいと思ったのなら、今の時期はチャンスです!12月の半ばに3大流星群のひとつ、ふたご座流星群があるからです。このふたご座流星群は、1時間に40個ほどの流星を見ることができ、さらに今年は特に観測条件のよい流星群なんだそうです。
流星群とありますが、流星とは何が違うんでしょうか?実は、流星群とは短時間にたくさんの流星が出る現象…ではなく、ある点を中心に放射状に流れるものをいいます。なので、流星「群」でも、流星が多いとは限らないんだそうです。
どうでしょうか?ふたご座流星群、見たくなってきませんか?国立天文台では「ふたご座流星群を眺めよう 2017」というキャンペーンを行っています。キャンペーンは今回で通算40回目!流星だけではなく、月食や彗星をみてみることもあります。2009年のオリオン座流星群にはなんと約1万4千件もの報告があったそうです!そのように集まったみなさんからの報告を、国立天文台でまとめます。例えば、ペルセウス座流星群の変動についてみなさんの観測データと世界のすごい観測者達のデータとの比較をしてみると、その変動の様子が似通っていることが見てとれます。今年の1月には、このデータを論文としてまとめて天文専門誌に発表することができたんだそうです!
こういった結果を出すためにも、みなさんにお願いしたいのが、「流星群の流星かどうか」を見分けて観察して欲しいということです。難しいと思うかもしれませんが、実は非常に簡単です。なんと、放射点から出ているかを確かめるだけ!
ふたご座流星群が最も現れるのは、13日の夜とその前後の夜です。夜8時から見え始めて、10時ごろから本格的に出現し、午前1時から3時ごろが一番多いでしょう。観るコツは、街灯が少なく、空をできるだけ広く見れるところで観測をすることです。空全体どこにでも流れるので、見る方向は全く気にしなくて大丈夫!冬も深まり、とっても寒いので、防寒対策をしっかりして観測しましょう。
「国立天文台 キャンペーン」で検索して、ぜひ報告してみてくださいね!
科学ライブショー「ユニバース」では、毎週様々なゲストをお呼びして科学の話題を送りしています。ぜひ科学技術館4階シンラドームへとお越しください。