12月9日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、矢治健太郎(国立天文台)が案内役を務め、 小野寺幸子さん(明星大学)をゲストにお迎えしてお送りしました。

今回のライブショーは「太陽系の姿」から始まり、木星の自転周期や冥王星が準惑星として区別されていることなどを紹介していきました。
続いて、最近の太陽活動について紹介しました。最近の太陽は黒点が少なく、非常に落ちついているそうです。
その後は地球に降り立って、「季節の星空」のコーナー。冬の代表的な恒星や星座を紹介していきました。
「ライブ天体観測」では、シカゴのヤーキス天文台から、渦巻銀河や馬頭星雲の画像とその特徴を紹介していただきました。


図:馬頭星雲

「ゲストコーナー」では、小野寺幸子さん(明星大学理工学部准教授)をお招きし、「電波でみる渦巻き銀河」という題目でお話しいただきました。小野寺さんは、人間の目では見えないものを、電波の力を借りて観測しようとしている、東京都日野にある明星大学の天文学者さんです。

そもそも、電波ってなんでしょうか?電波は実は普段目にしている光、すなわち可視光と同じものです。これらはまとめて電磁波と呼ばれるもので、長いものが電波、短くなると可視光、さらに短くなるとレントゲンなどで使われるX線やガンマ線と呼ばれます。電波は人工的なもののように思われがちですが、実は温度に応じてごく自然に発生しています。そして、それらの電波は星たちからも出ています。望遠鏡は、目的に応じてそれぞれの電磁波を観測しています。その中でも電波を観測するものは電波望遠鏡と呼ばれます。

電波を使う利点は、普段目に見えないものを見ることができることです。馬頭星雲の黒い部分、これは暗黒星雲が後ろの光を吸収してしまっていて可視光では観測できません。
しかし、電波で見るとこの暗黒星雲が明るいことがわかります。アンドロメダ銀河の姿は可視光だときれいなうずまき構造ですが、紫外線やX線や赤外線などほかの波長の光では、異なった構造が見えます。

銀河は星の集まりです。その銀河の形に応じて様々な特徴があり、楕円銀河や矮小銀河・不規則銀河など様々な形があり、渦巻銀河はそのうちの一つです。渦巻銀河は、若い星と星の材料のガスが多く、私たちの住む銀河系もこの種類に属します。

これらの銀河の形を見てみると、可視光ではどれもきれいに渦を巻いていますが、実は電波で見ると星の材料のガスの分布がバラエティに富んでいることがわかります。また電波のドップラー効果を見てみると、銀河の中で近づいたり遠ざかる部分があります。これは、銀河が回転することで生じます。さらに、回転速度から銀河全体の質量を推定することもできます。

このように、電波観測を行うことで、銀河の中の星が誕生する場所などさまざまなことがわかります。ただ一口に「見る」と言っても、様々な方法があるんですね。

「ゲストコーナー」の後は、宇宙の果てまで飛んで、銀河の大規模構造などを見た後、地球へ戻ってきてライブショーを終えました。

科学ライブショー「ユニバース」では、毎週様々なゲストをお呼びして科学の話題をお送りしています。ぜひ科学技術館4階シンラドームへとお越しください。

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