本日の科学ライブショー「ユニバース」は、
矢治健太郎(国立天文台)の案内でお送りしました。
最初のコーナー「太陽系の姿」では、
太陽系の惑星を一つずつ見ていき、
その後、中心にある太陽のお話をしました。
今日の太陽の様子を、国立天文台の太陽望遠鏡で
撮影した黒点の写真で紹介しました。
また、昨日の太陽はどうだったのでしょうか?
昨日撮影されたものと比較して、
太陽の自転による黒点の移動を
みなさんに確認していただきました。
11年周期で活動度が変わる太陽、
今は活発な時期に入ってきていますが、
今日の太陽の写真は何だか黒点の数が寂しい・・・。
ということで、非常にたくさんの黒点が
現れた5月16日の様子も紹介しました。
太陽の観測は地上だけでなく宇宙でも行われています。
日本が打ち上げた太陽観測衛星「ひので」で
太陽の縁の部分をズームアップして、
ガスの吹き出しなど太陽が
激しく活動している様子を見てみました。
次に最近の天文トピックとして、
国立天文台が国際協力でハワイに建設予定の
新型望遠鏡TMTについて紹介しました。
TMTとは、Thirty Meter Telescopeの略、
主鏡の直径は30mあります。
「ユニバース」では主鏡を構成する
対角1.44mの分割鏡の試作品の
画像を紹介しましたが、これでもとても大きく、
その大きさに驚きの声が上がりました。
本日見える星空ということで北斗七星やしし座、おとめ座など、
今でも楽しめる春の星座や、夏の大三角形をかたち作る星々や
さそり座など、これから見ごろになる夏の星座の紹介をしました。
「ライブ天体観測」のコーナーでは
アメリカのヤーキス天文台の
ケビンさんに出演していただきました。
天文台は現地時間午前0~2時なのですが、
深夜にもかかわらずメシエ57や土星など、
ヤーキス天文台で撮影した天体写真を
見せていただきました。
現地は天気がとてもよく、
土星は「ユニバース」開演直前に撮影して
送っていただきました。
「ゲストコーナー」では、東京大学大学院理学系研究科
地球惑星科学専攻の堀田英之さんにお越しいただき、
「スーパーコンピューターの中の太陽」というタイトルで
お話していただきました。
太陽の黒点をズームアップした映像を見ていただき、
日本列島の形に似た黒点など、その形にも注目していただきました。
その後、何故黒点が出来るのか、どうやって出来るのかという疑問から、
現在堀田さんが行っているスーパーコンピューターによる
太陽の活動をシミュレーションする方法を紹介しました。
スーパーコンピュータは、なんと、あの、”京”!
1秒間に1京回の計算を行えるようになったおかげで、
かつて太陽全球殻を5億点で分解する
シミュレーションを3ヶ月かけて計算したところを
43億点もの細かさを4時間で計算できるようになりました。
最近ではシミュレーション計算によって、
見ることのできない太陽の内部を知ることが出来ました。
これからもシミュレーションがさらに進み、
いつか太陽の謎が解明される日が来るかもしれませんね。