本日の科学ライブショー「ユニバース」は矢治健太郎(国立天文台)が
案内役を務め、上演しました。
まずは太陽系を見下ろしながら、太陽系の惑星名前当てクイズから
始まりました。海王星の次の惑星は?という問いかけに、客席からは
冥王星!という声が上がりましたが、実は冥王星の周辺には似たような
天体がたくさんあるため、2006年に準惑星に分類されました。
その冥王星に今年の7月、ニューホライズンズという探査機が接近して、
撮って送ってきた動画を見ました。太陽から非常に遠い天体なので、
表面は氷に覆われているのかと思いきや、クレーターや複雑な地形を
見ることができました。
地球に着陸し、秋の星座をみなさんと眺めた後は本日のゲストコーナー。
幸村孝由さん(東京理科大学理工学部物理学科)に
「秋冷の候、宇宙が熱い!」というタイトルでお話いただきました。
秋に向けてようやく気温が下がってきましたが、今年の夏も猛暑日が
続きましたね。
地球を暑く照り付ける太陽の表面温度は6000℃と、地球に比べて
非常に高温です。そのため太陽は明るい光を発します。このような光は
温度によって色が変わり、温度があまりに高くなると、ついには目に
見えないX線という不思議な光となります。
このX線で宇宙を観測すると、普段見慣れているオリオン座も隠れて
しまうほどたくさんの星を見ることができるのだそうです。
X線観測が有効な天体の一つにブラックホールがあります。
ブラックホールは自身が光を発することはありませんが、すさまじい重力に
よって星を吸い込むとき、その周辺は100万℃以上という高温になります。
その際に発生するX線を観測するのです。
しかし地上から観測しようとすると地球の大気がX線の邪魔をします。
そこで、ロケットで宇宙に人工衛星を打ち上げて見ようとしているそうです。
年明け頃に打ち上げ予定だそうなので、皆さんで応援したいですね。
「ユニバース」では毎週土曜日に様々なゲストをお招きし、
科学にまつわる最新の話題をお届けしています。
ぜひ、科学技術館4Fシンラドームにお越し下さい。
9月19日@科学技術館
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