10月28日@国立天文台

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本日は国立天文台および東京大学天文センターの特別公開日です。
ユニバースにはゲスト・案内役・アシスタントとここのメンバーが多いこともあり、公開日に合わせて出張ユニバースをやりました。ここで行うのは2000年の特別公開日に行ったものに続いて2回目です。
「太陽系の姿」のコーナーでの最初は、定番の太陽系の天体紹介です。分類はどうであれ、海王星の外側には冥王星が回っています。いろいろな方向から見ると冥王星の軌道は他の惑星と比べると特徴が異なっていることに気づきます。このこと自体は50年ほど前には既に知られていました。ところで、太陽系にはそれ以外にも多数の天体があり、その数は今や30万個を越えています(小惑星帯およびエッジワースカイパーベルトのものとの合計)。これらのうち、エッジワースカイパーベルト天体と呼ばれる海王星より遠くを回っている天体は1992年以降、多数発見され、やはり惑星とは異なった特徴の軌道を巡っています。冥王星の軌道ははむしろこちらに似ているのです。このため、冥王星は惑星の仲間に入れておくより、エッジワースカイパーベルト天体の仲間に入れておく方がよいと考えられるようになっていました。8月になされたIAUでの惑星定義決議に関連して、このような話を紹介しました。
続いて、これも定番の「実感太陽系」です。縮尺1/200億の模型を作ると太陽・地球の大きさおよびその間隔はどの程度になるのでしょうか?同じ縮尺でそれを冥王星軌道を、さらに一番近い星座の星「ケンタウルス座アルファ星」はどれほど遠くになるのでしょうか?模型と部屋と地図とを使って紹介しました。
「恒星間飛行」のコーナーでは、そのケンタウルス座アルファ星を訪れました。そこから見る星空はどんなものでしょうか?星座の形と宇宙での星の分布とはどんな関係があるのでしょうか?これだけ離れている恒星の間は実は完全には真空ではないのです。そこにあるガスを調べるには電波天文学が有効です。最新の観測の1つ、ASTE望遠鏡によるガスから星ができる様子を亀谷さんに紹介して頂きました。特別公開日の他の展示も合わせてみると、こうした宇宙の姿が理解できるのではないでしょうか。