5月19日@科学技術館

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待ちに待った、本州では129年ぶりの金環日食が明後日に迫りました。
本日の科学ライブショー「ユニバース」は、案内役を大朝由美子
(埼玉大学)が務め、ゲストに矢冶健太郎さん(立教大学)をお招き
して金環日食にちなんで太陽をテーマにお送りしました。
まず本日の太陽の様子を見ていただきました。今朝の太陽には、
黒点という周りよりも温度が低く、黒いシミのように見える部分
が見られました。黒点は磁場が強い部分で、「フレア」と呼ばれる
爆発のような現象を起こします。最近、太陽フレアの何百倍もの
爆発を起こす「スーパーフレア」という現象が太陽に似た恒星に
見つかりました。もしかしたら、太陽でも1000年に一度くらいは
スーパーフレアが起こるかもしれませんね。
次に、本日の星空を見ていただきました。
この時期には、火星・金星・土星と惑星が3つも見えます。また、
スピカ・アルクトゥルス・デネボラの春の大三角形や北斗七星も
きれいに見えています。今度は地球を飛び出し、宇宙を巡りました。
火星と木星の間あたりに、小惑星が多くあります。はやぶさで
有名なイトカワも小惑星の仲間です。小惑星の中で、まだ名前が
つけられていなかったものに「会津」、「宮城」、「東北」といった
日本の希望を託した名前が新しくつけられました。どんどん
地球から離れ、天の川銀河の形や、さまざまな銀河たちを
ながめました。宇宙の大きさや私たちの地球の小ささが良く
わかりました。
最後に、金環日食について、ゲストの矢冶さんからお話をいただ
きました。皆さんは、金環日食をどこでどのようにして見ますか?
今回会場にいらした方々の多くが、日食グラスを既に準備されて
いるようです。日食グラスなしで直接太陽を見てしまうと、日食
網膜症という症状が現れてしまいます。しっかりと目を覆ってから
太陽を観て、目を太陽からそらし、それから外すようにしてください。
また、日食グラスは6月6日に起こる金星の日面通過にも用いる
ことができます。こちらはさらに貴重な現象なので、是非
見てください!!
日食グラスがない場合には、どうやって金環日食を見ればよい
でしょうか?太陽を直接見ることはできませんが、ピンホール
(小さな穴)に太陽光を通して紙や地面などに映すと太陽の形を
観察することができます。ご家庭にあるザルなどを使って見て
みるのも面白いかもしれません。木の木漏れ日にも太陽の形を
観ることができます。鏡を使って光を反射させて映し出すという
方法もあります。間違っても他の人に光を当てたりしないで
くださいね。
みなさん、安全な方法で金環日食を楽しみましょうね。
当日晴れますように・・・