7月14日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は案内役を野本知理
(千葉大学)が務め、ゲストに三澤瑠花さん(フランス国立科学
研究センター)をお招きしてお送りしました。
本日のユニバースは真っ黒の背景にぽつんと浮かぶ分子
何かを当てることから始まりました。最初に紹介しましたのは
私たちの体にも数え切れないほど存在する水分子です。そして
いろいろな調味料に含まれる分子を紹介しました。
また、もし太陽系から太陽が突然消滅したら?もし太陽が
いきなり複数個現れてしまったら?というシミュレーション
行いました。
「ライブ天体観測」では、シカゴのヤーキス天文台のビビアンさんと
Skypeで繋ぎ、M4、M5、土星、M51、小惑星エリザベータなどを
ご紹介しました。小惑星は連続して何枚か写真を撮ると、周りの
星に対して動いていることがわかります。ビビアンさん、素敵な写真を
ありがとうございました。


asteroid.gif
図:小惑星エリザベータ
saturn.png
図:土星
m4.png
図:さそり座にある球状星団(M4)
m5.png
図:へび座にある球状星団(M5)
m51.png
図:子持ち銀河(M51)

「ゲストコーナー」では、三澤瑠花さんに「気球を飛ばして宇宙を
見よう!」というタイトルで、気球を使った偏光の観測のお話を
していただきました。
観測に使う気球の高さは約300mで、333mの東京タワーと同じくらいの
高さがあります。そしてこの気球のゴンドラには人ではなく望遠鏡が
乗り込み、高度40㎞まで上がります。飛行機が10㎞のあたりを飛行
するのに比べとても高い位置まで飛ぶのですね。
なぜ宇宙を観測するのに気球を使うのでしょうか。それには2つ
の理由があり、ひとつは高度が高いほど大気の影響が少ないからです。
もうひとつの理由は、計画が決まってから観測を開始するまでの時間が
衛星(高度数100km)を打ち上げて観測する場合より短いからです。気球は
すばる望遠鏡(標高4km)より大気の影響を受けず、ハッブル宇宙望遠鏡より
観測開始までの時間が短いため、ちょうど気球が適しているのですね。
それでは、気球を使ってどのような観測しているのでしょう。偏光と
呼ばれる光の性質を調べることで、星の生まれる様子やビックバンの
証拠を探すことができます。2013年にカナダ、2014年にスウェーデン、
2015年にオーストラリアで気球を飛ばす予定があるそうです。
今後の観測結果が楽しみですね。