12月22日@科学技術館

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クリスマスも直前に迫る中、本日のユニバースは案内役に
野本知理(千葉大学)、ゲストに郷田直輝さん(国立天文台
JASMINE検討室)をお招きしてお送りいたしました。
最初に小さな小さな「分子の世界」をのぞいてみることにしました。
身近にある調味料は分子の世界ではどのように見えるのでしょうか。
実はかわいらしく動いているかもしれませんよ。
今度は星座の形のお話です。私たちが見ている星座は、太陽系から
見ている星座の形です。太陽系を飛び出し、地球に一番近い恒星、
ケンタウルス座α星からの星空を観察しました。普段見ている星座の姿が
少し変わります。ぜひシンラドームに足を運んで観に来てください!
ところで、昔の星の並びは現在とあまり変わらないでしょうか。
それとも大きく違っているでしょうか。紀元前にまでさかのぼって
夜空を見上げてみました。恒星は現在とは全く違う位置にあり、
星座の形も違う形をしています。
恒星も動いているという話題がでたところで、「ゲストコーナー」
バトンタッチです。ゲストの郷田さんには「ジャスミン計画で挑む
星の地図と運動に隠された謎」というタイトルでお話ししていただきました。
星の動く速さはなんと毎秒数㎞から毎秒100㎞以上、ピストルの弾丸より
速く動いています。しかし、星々は非常に遠くにいるため、動いていても
ぱっと夜空を見上げても分かりません。ここでシミュレーションソフトを
用いてオリオン座を構成する恒星がどのように動くかを紹介しました。
時間をさかのぼるとベテルギウスはオリオン星雲から誕生したと考えられて
いましたが、現在わかっているデータを用いたシミュレーションで見ると、
ベテルギウスはオリオン星雲ではない方向に動いていました。ベテルギウスは
オリオン星雲からは誕生していないということがわかります。生まれた
場所が同じ星は近くに集まるはずなので、恒星の誕生を探る上で位置と
運動がわかるということは成り立ち等を知る上でとても重要になります。
見えている星の立体地図と運動の速さと方向を知ることで、その場所ごとの
重力の強さを知ることができます。これより銀河の構造や、正体不明の
ダークマターの分布などを知ることができるそうです。現在いくつか
予想を立て、実際はどのような構造かを求めるそうです。
どうやって星の立体地図をつくるのでしょうか。郷田さんたちはJASMINE
計画と呼ばれる、赤外線探査による位置天文衛星計画をすすめています。
天の川銀河内のバルジとよばれる中心付近の構造にある恒星を赤外線で観測し、
数百万個の星の(天球上での)位置、運動、太陽系からの距離を高精度で
観測する計画です。この(中型)JASMINEに先駆けて、超小型衛星を用いる
Nano-JASMINE計画とJAXAの小型科学衛星を用いる小型JASMINE計画を
進めています。Nano-JASMINEは550㎝×50㎝×50㎝、35㎏という小型な
装置で、20年前に開発された位置天文衛星と同じくらいの性能を持っています。
360万分の1度の精度で星の見える位置を求め、1000光年先まで探査する
そうです。2014年にブラジルから打ち上げる予定です。小型JASMINEは
Nano-JASMINEよりも100倍の高い精度、3億6000万分の1度の精度を
持つそうです。こちらは3万光年までの距離を探査するそうです。
どのようなことが新たに発見されるか注目ですね。JASMINE計画から目が
離せません。
最新の研究について分かりやすく、楽しく聴くことができる科学ライブショー
「ユニバース」にぜひお越し下さい。今年一年間ご来場ありがとうございました。
来年もさらにパワーアップしてお送りしますので、よろしくお願いいたします。
メリークリスマス!そして、良いお年を!!