本日の科学ライブショー「ユニバース」は、大朝由美子(埼玉大学)が
案内役を務め、お送りしました。
さて、昼間に星を見たいと思ったら、どうすればよいでしょうか?
ひとつめは夜の時間の場所に行くこと。そこで、アメリカのヤーキス
天文台とつないで「ライブ天体観測」を行いました。本日はヤーキス
天文台で観測された超新星残骸のM1かに星雲に加え、11月末に太陽に
最も近づくアイソン彗星の観測画像をご覧いただきました。今日の
ヤーキス天文台の天気は快晴で、気温18℃と観測日和!素敵な星空も
見ることができました。
図:M1かに星雲
図:アイソン彗星
ふたつめは、時間を進めて夜にすること。日本の空に戻って、
今日の夜空を見ていただきました。夜になると西に夏の大三角、
東には冬の星座であるオリオン座が見えていて、星空にも季節の
変化が見られますね。未明になると、月や木星も見えてきます。
秋晴れの星空を、みなさんもぜひ見上げてみて下さい。
みっつめは、宇宙に行くこと。宇宙に飛び出して空を見ると、
肉眼では見ることのできない星たちの姿を見ることができます。
太陽系の惑星たちの模様を眺めつつ、土星の環のなかを通って、
火星と木星の間の小惑星帯、さらに海王星の外側にあるカイパー
ベルトも紹介しました。
ところで、小惑星帯やカイパーベルトには、岩や氷でできた小さな
天体がたくさんあります。「ゲストコーナー」は寺居剛さん(国立
天文台)に、「太陽系小天体から探る惑星大移動」というタイトルで
これらの小天体についてお話していただきました。
太陽からの距離が遠い太陽系外縁部には、温度が低いため氷で
できた天体が多くあります。そこには、様々な軌道や大きさ、
色の天体があります。大型の外縁天体はどれも軌道の傾きが
大きいという特徴があります。それらは別の場所で作られて
移動した天体だと考えられています。天体を移動させたのは
海王星など大きな惑星。巨大惑星が誕生したときに、元の場所
から少し動いたことで玉突き事故のように小さな天体たちが
飛ばされたと考えられています。これからすばる望遠鏡を
使った観測も行われるそうで、 結果がとても楽しみですね。
毎週違った内容でお届けしている科学ライブショー「ユニバース」。
みなさんもぜひシンラドームまでお越し下さい。