8月30日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は案内役を片岡龍蜂(国立極地研究所)が務め、北極特別番組を上演しました。
本日の「ゲストコーナー」は関川清広さん(玉川大学農学部・教授)をお招きし「ムシの目線になってみよう!~北極圏(ツンドラ)と日本(温帯)の陸上生態系と植物たち~」と題してお話していただきました。
スピッツベルゲン島にあるニー・オールスンという、人が住んでいる最北の町の周辺に見られる陸上生態系を紹介していただきました。ニー・オールスンでは、2014年は例年になく夏が来るのが遅く、7月でも雪が残り、日本の真冬の服装でも寒かったそうです。植物は大きくても5cm以下のコケ類や小型の種子植物等が生育していて、森林や草原はありません。他の地域に比べて小型のトナカイや、絶滅危惧種のホッキョクグマなど様々な珍しい動物も生息しています。次に、長野県の菅平高原の草原に設置してある「虫の目カメラ」で撮影された映像を使って、小人の目線になって、草原の1年の変化を楽しみました。
最後に3Dのオーロラ映像を見ながら、オーロラはどこで光っているのか、オーロラはなぜ光るのかを紹介しました。地球で見るオーロラは緑色が中心ですが、木星や土星で見るとピンク色に見えるそうです。これは地球に存在する植物が光合成によって作っている酸素が原因です。地球では酸素が光っているため緑色に見えて、木星や土星では水素が光っているためピンク色に見えます。
さらに、最新の研究結果でオーロラは全体を大きくみるとゆっくり動いていますが、細かく見るととても速く動いているということも紹介しました。
3Dのオーロラ映像が見られるのは世界中で「ユニバース」だけです。オーロラを見たいけど海外まで行くのが難しいという方はぜひシンラドームにお越し下さい。