2月6日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、伊藤哲也(国立天文台)が
案内役を務め、尾崎忍夫さん(国立天文台 先端技術センター/TMT推進室)を
お迎えしてお送りしました。
まずは「本日の星空」のコーナーから。今夜20時の西の空には、実はまだ
秋の四辺形やアンドロメダ座といった秋の星座が見えます。そして南の空に
目を向けると、こん棒を振り上げた狩人のオリオン座やオリオンに襲いかかる
おうし座などの冬の星座を見ることができました。続いて東の空に目を向けると
春の星座であるしし座が既に昇ってきています。しし座の足元をよくみると
星座線で結ばれていない星がひとつだけあります。これは星座を形作らない
太陽系の惑星の一つ、木星です。明け方の東の空には火星、土星、金星が、
目のいい人はぜひ水星探しにもチャレンジしてみてください!
本日の「ゲストコーナー」では尾崎さんに「次世代超巨大望遠鏡TMT」と題して、
お話いただきました。宇宙を見るために欠かせないのが望遠鏡。望遠鏡は
使われている鏡やレンズの口径が大きいほど遠くの星が見えます。
天文学者ガリレオが宇宙を見ていた時代の望遠鏡の口径は約3cmでしたが、
2024年にハワイのマウナケア山に完成予定のTMT(30メートル望遠鏡)は
なんと鏡の口径が30m!学校の25mプールよりも大きいのです。お隣の
すばる望遠鏡は口径が8.2mなのでTMTはその4倍の口径をもつことになり、
天体の光を集める能力が圧倒的に高くなることが期待されています。
そのTMTの観測目標の一つが「宇宙最初の星」。
光には速度があるため、遠くの星からの光ほど私たちの目に届くまでに時間が
かかります。つまり、遠くにある星が見えるようになるということは、宇宙の
「昔の姿」が見えるようになるということなのです。TMTが完成すれば
今までの望遠鏡では見られなかった「宇宙最初の星」が発見できるかもしれません。
最後は地球を遠く離れて、惑星や銀河など宇宙のさまざまな天体を見て回りました。
先日、9番目の惑星発見か?というニュースを耳にした方も多いでしょう。
冥王星に代わって、再び太陽系に9番目の惑星が登場する日が待ち遠しいですね。
遠い宇宙から無事に地球へと帰還したあとは、ISS(国際宇宙ステーション)
眺めました。
ISSはなんと肉眼でも見ることができます。JAXA宇宙航空研究開発機構の
『「きぼう」を見よう』というサイトで、いつどの方角にISSが現れるかを確認して
みましょう。
科学ライブショー「ユニバース」では毎週様々なゲストをお呼びして科学の
話題をお送りしています。ぜひ科学技術館4階シンラドームへお越しください。