2月17日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、伊藤哲也(国立天文台)が案内役を務め、JAXAの第一宇宙技術部門鹿児島宇宙センターから堀秀輔さんをゲストにお迎えしてお送りしました。

今回のライブショーは「本日の星空」のコーナーから始まり、主に冬と春の星座を紹介したのちに本日のゲストの堀さんが種子島でロケット開発をされているということで種子島の位置を確認してから「ゲストコーナー」に移りました。

堀さんからは「H3ロケット開発最前線」というタイトルでお話をしていただきました。
堀さんはH-IIA・Bの後継機、H3ロケットのエンジンを開発されています。
世界で打ち上げられているロケットのほとんどは人工衛星を運ぶためのものだそうで、はじめに、様々な軌道を飛ぶ人工衛星のについて紹介がありました。現在、気象衛星や衛星放送の利用などを見ても、宇宙の利用は生活に必須のものとなっています。
これらの人工衛星を飛ばすため、各国や企業がしのぎを削りながら宇宙輸送の低コスト化に取り組んでいます。
例として紹介されたのがアメリカの民間企業SpaceXです。
2018年2月に車を宇宙に運んだことで話題になりましたが、すごいのはそれだけではありません。
従来のロケットは、いわゆる”使い捨て”のロケットでしたが、SpaceXはロケットが再利用できるということで、大幅なコスト削減に取り組んでいます。
これを戻ってきたロケットブースターの着陸映像とともに紹介していただきました。
そんなこれからの世界の打上げ市場で活躍することを目指して日本で開発されているロケットがH3ロケットです。
H3ロケットはシンプルで低コストな次世代エンジン、LE-9エンジンを搭載することでこれから国際競争の中で大きな役割を果たすことが期待されます。
競争だけでなく、この先の月や火星への有人計画は国際協力で進められていくことになります。これにも日本はH3ロケットの技術で貢献していくことでしょう。
世界最先端のロケットが打ち上がる日が待ち遠しいですね。

ゲストコーナーの後は、地球から飛び出して天の川銀河の姿を見に行きました。
その中で紹介されたのがALMA望遠鏡が、渦巻銀河M77の中心核のブラックホールをドーナツ状に取り巻くガスを観測したというニュースです。
銀河の中心のブラックホールをガスが取り巻いていることが実際に観測されたのは初めてのことです。
その後銀河の大規模構造や揺らぎを見て宇宙のインフレーションの話にに触れた後に地球まで戻り、宇宙ステーションについて紹介し、ライブショーを終えました。

科学ライブショー「ユニバース」では、毎週様々なゲストをお呼びして科学の話題を送りしています。ぜひ科学技術館4階シンラドームへとお越しください。

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