3月24日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、大朝由美子(埼玉大学)が案内役を務め、埼玉大学から小田達功さんをゲストにお迎えしてお送りしました。

昼間に星を見るためにはどんな方法があるでしょうか?昼間に見える太陽や月などの星を見る、プラネタリウムなどで今夜の星空を見る、皆既日食で太陽が隠れた時に見る…いろいろありますね。そのなかで、今日は、時間を進めて今晩の星空を見る「本日の星空」や、夜のアメリカにあるヤーキスとインターネット中継をつなぐ「ライブ天体観測」をお送りしました。ヤーキス天文台で撮影されたオリオン大星雲や木星の画像を紹介していただきました。

図:まがたま星雲

小田さんには、「とても軽い星はどのくらいあるの?」と題してお話をしていただきました。
宇宙にはいろいろな種類の星があります。大きい星、小さい星、青い星、赤い星など……。色や明るさは星の質量が関係しています。重い星は大きく、青く、明るいです。では、宇宙には重い星と軽い星どちらが多くあるのでしょうか?実は、軽い星ほうが多いことがわかっています。どのくらい軽い星があるかというと、太陽の10倍ほどの重さの星が一つに対して、太陽ぐらいの重さの星が200ぐらいあります。
では、もっともっと軽い星がどのぐらいあるのでしょうか?とても軽い星は、褐色矮星や惑星質量天体と呼ばれ、非常に暗い星たちです。夜空に見える明るい星は核融合反応が起こり、明るく見えていますが、軽い星は核融合反応が起こっておらず、とても暗くなっています。そのため、見つけるのが非常に難しいです。
探した場所はへび座分子雲と呼ばれる領域です。人の目で見ることができる可視光で見ると、分子雲というガスが遮ってしまい、星を見ることができません。しかし、近赤外という波長の光で見ると多くの星を見通して見ることができます。イギリス赤外線望遠鏡やすばる望遠鏡と呼ばれるハワイにある望遠鏡を用いて研究を行ったそうです。
軽い星はガスの多い領域では少なく、ガスの少ない領域では多くありました。ガスの量によって生まれやすさの違いがあるようです。今後はどのような場所でどのくらい生まれているのかをさらに詳しく研究を進めていくそうです。

最後に、宇宙に行って星を見る「宇宙の果てへ」のコーナーをお送りして、
多彩な銀河、星々を抜けて地球へ戻りました。

科学ライブショー「ユニバース」では、毎週様々なゲストをお呼びして科学の話題をお送りいたします。普通のプラネタリウムとは違うユニバースにぜひお越しください。

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