12月24日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、矢治健太郎(自然科学研究機構 核融合科学研究所)が案内役を務めました。 核融合科学研究所は岐阜県にあり、国立天文台と同じ国立の研究施設です。奈良の大仏ほどの大きさの施設があり、プラズマを閉じ込め1億2000万度の熱を発生させることもできるそうです。

「太陽系の姿」のコーナーでは、太陽系の惑星について内側から順に紹介されました。木星の自転周期について特徴的な大赤斑を指標に時間を早回しにして計測しました。さらに土星、天王星、海王星が持つ輪を確認しました。

続いて「本日の星空」のコーナーでは明るい冬の星座や恒星、惑星の紹介に続き、クリスマスツリーに飾られる星のもととなった星について考察を行いました。実はこの星は聖書に由来するもので、イエス・キリストが誕生した際に輝いたものとされています。星が非常に明るく見える現象として挙げられるのは、”変光星”、”超新星”、”彗星”、”会合”です。紀元前2年6月の金星と木星の会合と同年8月の水星と火星、木星(金星)の会合が条件に当てはまるように思えますが、実際にわからないというのが結論です。とはいえ、ツリーの星を眺めて昔の人がどういった思いで星を見ているのか考えてみるのもいいかもしれませんね!

ゲストコーナーでは、青木崇先生に「地震のとき、家の中はどうなる? 地震の時の室内を360°映像で体験してみよう!」という題で話をして頂きました。先生がいらした防災科学技術研究所では、地震から噴火、雪降しでの転落まで、様々な自然災害からの防災研究をされています。その中でも地震の分野では、兵庫県三木市にある”E-ディフェンス”は、地震の揺れを再現できる世界で一番の規模を誇る研究施設です。本講演では三層構造での耐震住宅、免震住宅の揺れを、実際に建物内に居るかのような映像で体験をしました。両住宅は倒壊しなかったものの、耐震住宅では補強していない棚やタンスが勢いよく倒れてしまいました。これでは、倒れてくるときや逃げ道の確保が難しく点で非常に危険です。今ある家を免震住宅にするのは難しいですが、置いてある家具の補強を行うことでも災害の予防につながります。せっかくの年末の大掃除、今一度家の安全性について振り返ってみるのもいいのではないでしょうか。また来年の2月13日~24日に10層鉄構造への加震実験が予定されています。一般公開されておりますので、興味が湧いた方はぜひ兵庫県三木市に行ってみてください。

科学ライブショーでは毎週土曜日に様々な科学の話題をお送りしています。注目の天文現象も随時取り上げていきます。土曜日はぜひ科学技術館4階シンラドームにお越しください!

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