11月3日@科学技術館

投稿者:

11月に入り、空気も冷たくなってきました。太陽は早く沈み、木星も夕暮れまもなくあがって
くるようになりました。今日のユニバースは、最近の太陽、星空と私たちのいる宇宙の姿に
ついてです。
10月23日に大きなフレアが観測された太陽。最近は太陽が元気、ということですが、
どうやって元気か分かるのでしょうか?一つは黒点です。黒点は周りの部分よりも温度が
低い・・・と聞くと、黒点がある方が元気がないのかな?と思うかもしれませんね。さて答えは?
フレアにも種類があります。まだ太陽では観測されていませんが、”スーパーフレア”という
巨大なフレアが他の恒星では起きています。巨大なフレアとそれに伴う巨大な黒点。
もしかしたら肉眼で確認することの出来るくらい大きな黒点が現れる日が来るかも
しれませんね。
夜には、もう冬の星空が姿を見せています。空気が乾燥し、一等星の多い冬は天体観測に
向いている時期です。東京で見える星空とさいたまの星空写真を眺めてみると、みなさん
ご存じのオリオン座が!すばる望遠鏡を使うとよく見える、星の誕生場所、オリオン大星雲が
ドームに映し出されると圧巻でした。逆に、星が死んだ姿も冬の夜空にはみられます。
おうし座にいる、かに星雲です!1000年ほど前に超新星爆発が起き、昼間でも明るい星が
現れたという記述が残っています。星が生まれている場所と死んだ場所が同じ夜空の中に
あったり、私たちのいる天の川銀河と似た銀河も隠れていたり・・なんだか不思議な
感じがします。
さぁ、地球から見える星空はこのくらいにして、舞台は宇宙へ!!私達のいる太陽系を巡ります。
火星に降り立った探査機たちが送ってきた写真が地球上のどこかの姿に似ている・・・さて、
どこに似ているのでしょう?太陽系を抜け出せば、太陽系から最も近い恒星、α-ケンタウリに
出会います。α-ケンタウリは、3つの兄弟星を持っており、ごく最近の観測から、そこに地球と
同じくらいの大きさの惑星がいるとも考えられています。残念ながら、その惑星は太陽と
水星よりももっと近い位置にいるため、そこには生命体はいないでしょう。私たちが地球に
いるのがどれだけ奇跡的なことなのかが分かります。太陽系を恒星が取り巻き、その先まで
遠ざかれば太陽系のある天の川銀河の全体像が見えてきます。それすらも小さくなるような
宇宙の果てまでやってきて、星を巡る旅は終了です。
晴れた日に夜空を見上げれば、普段地球からは見ることの出来ない星空の向こうを
想像して、夜も眠れなってしまうかもしれませんね。