12月8日@科学技術館

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12月に入り、冬至が近づいてきました。今年多くの天文現象で
注目を浴びた太陽も、夕方4時頃に沈んでしまいます。
さて、そんな短い昼の中で星空を見るには・・・?
本日のユニバースでは、3つの方法で日中に星空を見る方法を
紹介しました。
日中に星を見るための方法の1つ目は、夜の時間の場所へ
行くこと。本日の「ライブ天体観測」で紹介した深夜のアメリカや、
明け方近いチリなどに行けば・・・なるほど!星空を見ることが
出来ます。
アメリカ・ヤーキース天文台はあいにく曇天でしたが、先日
観測した木星やオリオン大星雲、こと座のリング星雲の画像で
目を楽しませてくれました。


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図:木星とガリレオ衛星
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図:M57(リング星雲)
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図:オリオン大星雲

本日の「ゲストコーナー」では、平松正顕さん(国立天文台チリ観測所)
とSkypeで中継を繋ぎ、「標高5000mで見るALMA望遠鏡の空」という
タイトルでお話ししていただきました。
白いパラボラアンテナを66台並べて山手線と同じくらい大きな
電波望遠鏡をめざすALMA望遠鏡。
日本を含む東アジア、北米、欧州が協力して実現を図っています。
シンラドーム全体に映し出された大きなALMA望遠鏡の姿は圧巻
でした。各国が製作したアンテナはそれぞれ形が微妙に違います。
さてどこかな・・・?
また、南半球でしか観ることのできない大マゼラン星雲と、
一緒に映ったALMA望遠鏡の写真も見せて頂きました。標高5000mの世界は
空がとても澄んでおり、乾燥した気候と併せて星がとても
綺麗に見えるようです。実際に見てみたいですね!
現在は完成像の2/3である47台が設置されており、完成ももうすぐ
ですね。
ALMA望遠鏡を使うことで何がわかるのでしょう?
宇宙に漂う暗黒星雲についての研究や、銀河や惑星は
どうやって生まれたのか、生命はどこから来たのか、ということを
解明しようとしています。
今後の観測結果から何がわかってくるのか、期待で胸が膨らみ
ますね。
さて、2つ目の方法は、時間を進めること。
時間を進めた東京の夜空には、冬の星座や木星を望むことができます。
この時期、晴れた日の夜に空を見上げれば、
東京でもキラキラと瞬く明るい星々を観ることが出来ます。
寒い季節ですが、思い切って皆さん外に出て、空を眺めてみては
いかがでしょうか?
残る3つ目の方法は、宇宙空間へと飛び出すことです。
宇宙空間に飛び出してしまえば昼も夜も関係ありません。
目を疑ってしまうほどの多くの星達をいつでも見ることが
できます。
地球を離れ、太陽系からも抜けだし、宇宙空間を駆け抜ければ、
私たちの住む銀河の姿や近くの銀河の姿、さらにはそれらが
集まった宇宙全体の姿まで、普段見ることの出来ない宇宙の姿を
見ることができました。
いつか、自由に宇宙旅行をすることが可能になれば、このような方法も
夢ではありませんね!