2月23日@科学技術館

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本日のライブショーは埼玉大学の大朝由美子が案内役を務め、
お送りしました。
今日は「昼間に星を見る方法は?」という、みなさんへの問いかけ
から始まりました。
1つ目の方法は、太陽を観測することです。太陽は、昼間に肉眼で
見える唯一の恒星です。今回は埼玉大学で観測した太陽の画像を
紹介しました。観測された太陽には、太陽活動が活発な時に
見られる黒点が幾つも見られました。
2つ目の方法は、夜の場所に行くことです。日本が昼間の時間帯に夜で
あるシカゴ郊外にあるヤーキス天文台へ行き、ヤーキスの夜空を再現
しました。「ライブ天体観測」では、ヤーキス天文台のビビアンさんと
テレビ電話でつなぎました。あいにく現地の天候は雪のためその場では
観測できなかったのですが、あらかじめ観測していただいた天体を
紹介しました。先週土曜日に地球に接近した小惑星2012DA14をご覧
いただきました。この小惑星の接近は埼玉大学でも観測が行われ、その
画像も併せて紹介し、小惑星が他の星に対して速く動いていく様子を
ご覧いただきました。そして、渦を巻いた大きな銀河の脇に小さな
銀河を従えたM51子持ち銀河と薄い円盤のように見える銀河M82の
画像をご覧いただきました。私たちのいる天の川銀河も渦巻きの形を
していると考えられており、渦巻き銀河を横から見ると薄い円板の
形に見えると予想されています。


2012DA14.gif
図:小惑星2012DA14
m51rband3mbin1_13022_2seo.jpg
図:M51子持ち銀河
m82gband3mbin1_130222_seo.jpg
図:M82

さらに、もう1か所、日本が昼間の時間帯に夜となる場所とつなぎました。
そこは、ハワイです。「ゲストコーナー」では、国立天文台の今西昌俊さんに、
ハワイ観測所の研究施設から出演していただき、「宇宙に存在する超巨大
ブラックホール」と題してお話していただきました。ハワイのすばる
望遠鏡での観測の様子や、銀河やブラックホールの研究について紹介して
いただきました。
たくさんの星の集まりである銀河の中心には、超巨大ブラックホールが
あると考えられています。ブラックホールにものが落ちるために、ブラック
ホールの周りは明るくなります。その明るい部分をすばる望遠鏡の
最新の観測装置でとらえ、宇宙の一番遠く約130億光年先の超巨大
ブラックホールを見つけようとしています。この観測装置は、満月の
約10倍もの広がりを観測することができるカメラだそうです。
おしまいは地球から宇宙の果てまでの宇宙旅行に出かけ、太陽系の惑星や
小惑星帯、天の川銀河、宇宙の大規模構造など、3Dで宇宙の壮大さを
来場者のみなさんに体感していただきました。
本日のライブショーもたくさんの方にご来場いただきました。
日々私たちを驚かせ、感動を与えてくれる天体現象をユニバースで
より身近に感じていただけたら幸いです。