4月26日@科学技術館

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本日の案内役は亀谷和久が担当してライブショーを上演しました。
今日はユニバースが19年目に突入する節目の日でした。
そろそろ日の入りが六時を過ぎるような季節になりましたね。オリオン座や
おうし座など星座の紹介をしていき、今、西の空にはまだ冬の星座がある
ことを伝えました。
日本の14時過ぎは昼間ですが、地球の反対側にあるアメリカは夜です。
アメリカにあるヤーキス天文台のビビアンさんと、インターネットごしに
リアルタイムで出演していただきました。ビビアンさんからは今日撮った土星、
子持ち銀河、球状星団の三つの写真を見せていただきました。土星は
丸く輪っかのついた姿が綺麗に見えました。いくつかの衛星や、近くの
星も光り輝いてはっきりと見えました。子持ち銀河(M51)は大きな銀河の
となりに小さな銀河がくっついているのが見えました。星が球状に百万個
ぐらい集まった球状星団(M13)が見えました。これは春の星座、ヘルクレス
座にあります。


saturn.png
図:土星
m13.png
図:球状星団(M13)
m51.png
図:子持ち銀河(M51)

今度は宇宙に飛び出し、太陽系を眺めました。最近、火星と地球が接近して
いたことをご存じでしたか。さらに遠くへ飛んでいき、たくさんの星たちを
見ました。星座を作り出す星たちは、地球からそれぞれ異なる距離にいる
ことがよくわかります。さらに遠くにはなれ、たくさんの銀河、銀河団を
見て、最後に銀河が網目状に集まっていることがわかりました。
本日の「ゲストコーナー」は東京大学の川越至桜(かわごえしおう)さんに
「超新星爆発のフシギ」というタイトルでお話しいただきました。
太陽や星座の星のような恒星も生まれたり死んだりしています。その寿命は
星の重さによって決まります。重い星は死ぬ時に大爆発を起こし、これを
超新星爆発と呼びます。そのときにニュートリノや重力波も出します。星は
寿命が近づいて自分の重さに耐えられなくなると、自分自身の重さでつぶれて
いきます。どんどんつぶれて限界まで達すると、星の中心ではつぶれる力が
外へ反発するようになり、衝撃波が起きます。それが中心から外へ伝わって
最終的に星が爆発すると言われていました。しかし、このシナリオはまだコンピュータシミュレーションではうまく再現できず、
星の中で衝撃波が止まってしまいます。
先週発表された国立天文台のシミュレーションによると、ニュートリノが星の内部を温めることによって、星の中で止まってしまった衝撃波を復活させることができるということが分かったそうです。
このニュートリノについて川越さんはシミュレーションによる確認を行っています。
爆発というマクロな情報と、ニュートリノというミクロな情報を組み合わせると、
超新星爆発のナゾに迫ることができ、さらには爆発によってまき散らされたガスや塵でできた
私たち人間のルーツにも迫ることができるかもしれないということを教えていただきました。