7月11日@科学技術館

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本日のライブショーは、亀谷和久(東京理科大学)が案内役を務め、
上演しました。
梅雨で雨がちだった東京の空ですが、週末はよく晴れました。
ライブショーは本日のようによく晴れた東京の空の様子から始まりました。
暗くなり始めた19時過ぎの空には西の方角に金星と木星が見えます。
金星は望遠鏡でみると月のように欠けていることがわかります。
そして、南には赤い星アンタレスを心臓にもつさそり座、東にはこと座、
わし座、はくちょう座からなる夏の大三角を見ることができます。
続いて「ライブ天体観測」のコーナーです。アメリカにあるヤーキス天文台の
ビビアンさんとつないで、本日の上映前に天文台にある望遠鏡で撮影した
写真を紹介していただきました。
今回の写真は、へび座散光星雲・散開星団のM16、いて座散光星雲のM17、
いて座散開星団のM18、こぎつね座の亜鈴星雲のM27、や座の球状星団のM71、
おおぐま座の回転花火銀河のM101でした。


M27_Lions15_1147199_RGB.gif
図:亜鈴星雲(M27)

美しい天体画像を見たあとは、地球を飛び出して宇宙の旅をしました。
太陽系から遠くはなれて天の川銀河の外へ、そして銀河の間を飛んで宇宙の
大規模構造をみなさんと見ていきました。3Dで行く宇宙旅行はとても迫力が
あります。みなさんもシンラドームで是非体験してみてください。
宇宙旅行のあとは、重力レンズの仕組みの紹介です。観測者と銀河などの観測
対象の間にブラックホールがあると光が捻じ曲げられてレンズのように働きます。
2015年の2月にはNASAのハッブル宇宙望遠鏡が捉えた重力レンズ効果の様子が
スマイルにみえるということで話題になりました。
本日の「ゲストコーナー」
田村陽一さん(東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター)を
お招きして、「アルマ望遠鏡がとらえたアインシュタイン・リング」という
タイトルでお話していただきました。
アルマ望遠鏡はチリ北部にある、電波望遠鏡です。高地にあるアルマ望遠鏡は、
人間でいうところの視力が2600あります。これはハッブル宇宙望遠鏡の約5倍です。
このアルマ望遠鏡と重力レンズを組み合わせることで視力が13000になり、
星々の生まれる場所が観測できたそうです。ちなみに、視力13000というのは
シンラドームのある科学技術館から富士山を見たとき、富士山にのっている米粒が
みえる程度のことだそうです。みなさん、想像できましたか?
7月も中旬を迎え、来週いっぱいで夏休みになる小中学生の方も多いと思います。
夏休みはぜひ科学ライブショー・ユニバースへお越し下さい。
科学技術館シンラドームでお待ちしています。