4月2日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、大朝由美子(埼玉大学)が
案内役を務め、ゲストに寺居剛さん(国立天文台ハワイ観測所)を
お迎えしてお送りしました。
まず、インドネシアで撮影された皆既日食の全天周動画が映しだされ
ました。明るかった空が急に暗くなり、かと思えば真っ黒な太陽が!
次回はアメリカで皆既日食が見られるとのこと、楽しみですね。
「季節の星空」のコーナーでは東京の空を紹介しました。夜でも
明るい東京ではいくつくらいの星が見えるのでしょうか…?
20時の空には木星とオリオン座、冬の大三角形が見られます。
また明け方には夏の大三角形とさそり座の姿がありました。さそり座の
近くに明るく輝く火星と土星。さそり座のアンタレスは火星と同じくらい
赤い星ということで名づけられたそうです。ぜひ4月の星空を
見上げてみてください!
「太陽系の姿」のコーナーでは、惑星たちの名前をみなさんに
当ててもらいました。望遠鏡で初めて見つかったのが天王星、そして、
他の惑星の軌道から予測されて見つかったのが海王星。その外側には
冥王星のほか、氷で覆われた太陽系外縁天体たち…
そこで「ゲストコーナー」では、寺居さんに
「新惑星は存在するか?すばる望遠鏡の挑戦」というタイトルで外縁天体の
お話をしていただきました。なんとハワイと生中継!
すばる望遠鏡はハワイのマウナケア山(4205m)にあり、口径8.2mの
反射鏡を持つ世界最大級の望遠鏡です。寺居さんはこのすばる望遠鏡で先ほど
紹介した外縁天体の研究を行っているそうです。
2008年に神戸大学が、そして2016年にはアメリカのグループが、太陽系外縁部の
外側に未知の惑星が存在するのではないかという仮説をそれぞれ発表しました。
前者の新惑星は地球と大きさが比較的似ていると考えられていますが、後者は
地球の10倍の重さをもち、より遠くにあると予測されています。
現在、すばる望遠鏡と新装置HSCで新惑星の探査が進められており、さらなる
大規模な観測が早ければ半年後に開始されるとか…結果が楽しみですね。
さらに、国際協力による口径30mの新たな望遠鏡TMT(Thirty Meter Telescope)
の建設計画が今まさに進行しています。すばる望遠鏡と連携することで
より高性能な観測が期待されているとのこと!
最後に、銀河系を眺めてさまざまな形・色・大きさを持つ銀河を遊泳し、
地球まで戻ってきました。
科学ライブショー「ユニバース」では、毎週様々な科学の話題をお送りしています。
是非土曜日は、科学技術館4階のシンラドームへお越し下さい。