12月17日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、大朝由美子(埼玉大学)が
案内役を務め、ゲストに三澤瑠花さん(元フランス国立科学研究センター)を
お迎えしてお送りしました。
紹介したコーナーは、「最近の太陽」、「季節の星空」「ライブ天体観測」
「ゲストコーナー」、「宇宙の果てへ」の5つです。
「季節の星空」では夏の大三角から冬のダイヤモンド、12月14日付近に見頃と
なったふたご座流星群について紹介しました。
「ライブ天体観測」ではアメリカのヤーキス天文台と中継をつないで、月と
オリオン大星雲、渦巻銀河の写真を紹介してもらいました。


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図:M42

「ゲストコーナー」では三澤さんに「気球から宇宙を見てみよう」と題して
お話いただきました。
まずは宇宙を観測するための鍵となる光についてです。
光には私達の目に見える可視光線や目に見えない赤外線・紫外線など
たくさんの種類があります。
今回のお話の中で特に重要なのが、遠赤外線と呼ばれる光です。
この遠赤外線は私達の身の回りにも存在し、ヒーターやオーブントースター
などでも使われています。遠赤外線の光の偏り(偏光)を見る手法を使うと、
宇宙の磁場の強さや方向を知ることができるのだそうです。
しかし遠赤外線は地表面までほとんど届かないため、高度約40kmまで望遠鏡を
気球で運んで、宇宙を観測をするという研究を行うのだそう。飛行機が
飛んでいる高度が約10kmなので、気球がとても高いところまで飛んでいることが
わかりますね。
実際に去年9月にカナダで気球観測が行われた時の映像を見せてくださいました。
望遠鏡の重さは約1トン、この望遠鏡を飛ばすために巨大な気球が用意された
そうです。研究にはいろんな苦労があったようですね。
最後に太陽系を出発して、多彩な姿の銀河を眺めつつ「宇宙の果てへ」。
科学ライブショー「ユニバース」では毎回様々なゲストをお呼びして科学の話題を
お送りしています。
ぜひ科学技術館4階シンラドームへお越しください。