12月24日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は、矢治健太郎(国立天文台)が
案内役を務め、坂尾太郎さん(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)を
ゲストにお迎えしてお送りしました。
「本日の星空」のコーナーでは、夕方西の空に輝く金星からスタート。
火星も見ることができます。時間を進めて20時には、冬の星座がみごろです。
オリオン座のベテルギウスやリゲル、そしておおいぬ座のシリウスなど明るく輝く
1等星が非常に多いのも特徴的です。さて、翌日の明け方4時の西の空。
おとめ座のスピカの近くに木星が見えています。
今日はクリスマス・イヴ、ということでクリスマスにまつわるお話も。
クリスマスツリーのてっぺんの星はイエス・キリストの誕生にちなんで
「ベツレヘムの星」と呼ばれているそうです。ベツレヘムの星は実在したのではないか?
と言われています。彗星だったのではないか?など諸説ありますが、その中に
木星と金星の会合だったのではないか?という話もあるそうですよ。
続いて本日の「ゲストコーナー」
坂尾さんに、「観測を続けて10年-ひので衛星の見た太陽」と題して、太陽研究の
最前線をダイナミックな映像と共にお話しいただきました。
今年の9月、ひので衛星は打ち上げから10周年を迎えました。記憶に新しい方もいることと
思います。太陽観測衛星「ひので」は太陽の様々な姿をとらえ、数々の研究成果を
残しています。ひので衛星は国際協力のもと、2006年9月23日に打ち上げられました。
機体の高さは4mあり、3つの太陽観測装置が搭載されています。それらは
XRT(X線望遠鏡)、EIS(極端紫外線撮像分解装置)、SOT(可視光・磁場望遠鏡)と
呼ばれています。特に、ヒトの視力が1.0だとすると、ひので衛星のSOTの視力は300に
相当するそうです!
今日の太陽は、黒点は出ていませんでしたが、「黒点」が大きく発達すると
「太陽フレア」が発生することがあります。太陽フレアが起きると太陽から大量のガスが
吹き出します。太陽フレアはオーロラの発生に関係したり、通信障害を引き起こしたり、
まさに私たちの生活にも影響しています。ほかにも「スピキュール」や「プロミネンス」
「彩層」などの太陽の様々な映像が紹介されました。
これからもひので衛星が太陽の謎を解き明かしてくれそうです。
どんな新しい発見があるか、楽しみですね!
最後は太陽系を飛び出して「宇宙の果てへ」のコーナー。宇宙の大規模構造を眺めて、
わたしたちの住む地球に帰還しました。
科学ライブショー「ユニバース」では毎週様々なゲストをお呼びして科学の話題を
お送りしています。ぜひ科学技術館4階シンラドームへお越しください。