10月7日@科学技術館

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今日の科学ライブショー「ユニバース」は、矢治健太郎(国立天文台)が案内役を務め、
国立天文台ハワイ観測所の小池美知太郎さんをゲストに迎えてお送りしました。

小池さんはハワイのすばる望遠鏡のためのソフトウェアを作っている人です。
すばる望遠鏡は高さ約40mのドームに入った、直径およそ8mの巨大な望遠鏡です。
望遠鏡の覗き口には、これまた巨大な長さ約3mのカメラが付いています。
このカメラで撮影すると、1枚の画像がテレビ450枚分の大きさになります。この視野の中に満月3つが並んで入る大きさなのです。
そしてこれまで「すばるストラテジックプログラム」で撮りためてきたデータの量は、実に数十TB(テラバイト)にのぼります。

こんな巨大な画像を普通のソフトウェアで見るのは大変です。
小池さんが作っているのは、これを見るための特別なソフトウェアです。
小池さんは撮影した巨大画像データを宇宙の地図に貼り付けて、すばる望遠鏡が見た銀河を便利に見られるようにしました。下のURLから見ることができます。スマートフォンからも見られますが、データ量が多いのでWi-Fi経由でアクセスするほうが良いです。
http://hscmap.mtk.nao.ac.jp/hscMap2/

「ライブ天体観測」のコーナーでは、米国シカゴのヤーキス天文台とビデオ通話をつないで、シカゴの今の夜空を見せてもらいました。
出演してくれたのはヤーキス天文台のケイトさんとその学生さんです。ケイトさんたちは天文台の研究室からテレビ電話をつなげてくれました。
ケイトさんたちが見せてくれたのは、渦巻銀河のM33,惑星状星雲のNGC7293,ペルセウス座の二重星団です。
M33は私たちがいる天の川銀河の半分ぐらいの大きさです。たくさんの新しい星が生まれている領域です。
らせんを描いているように見えるNGC7293は反対に、寿命を終えた太陽ぐらいの重さの星が寿命を終えて、周囲にガスを放出したものを見ています。
二重星団は散開星団と呼ばれ若い星々の集まりで、生まれてから1200万年ぐらいのものです。宇宙のスケールでは、これでも若いのです。

図:NGC7293

ノーベル賞の受賞者が発表されました。ユニバースではノーベル賞特番と題して、その分野が専門の研究者にノーベル賞を受賞した研究についてのお話をしてもらいます。
初回は11月4日に、物理学賞を取った重力波の研究についてのお話をする予定です。

毎週様々なゲストをお呼びして科学の話題をお送りしています。初めての方も再びの方も、ぜひ科学技術館4階シンラドームにお越しください。

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