本日の科学ライブショー「ユニバース」は案内役に野本知理
(千葉大学)、ゲストに本山三知代さん(農研機構 畜産草地
研究所)をお招きしてお送りいたしました。
本日のゲストコーナーでは「脂肪の結晶」というタイトルで
本山さんにお話しいただきました。「結晶」や「分子」と聞く
となんだか難しそうですが、私たちが普段料理に使っている
砂糖や食塩の白い粉も、じつは砂糖や塩の小さな結晶の集まりです。
今回は、チョコレートの中にある結晶についてのお話でした。
一見茶色い塊にしか見えないチョコレートの中にも実はたくさんの
脂肪の結晶があるのですね。
さて、なめらかでおいしいチョコレートですが、それを暑い
車内などに置いておき、その後また冷えて固まったところは、
白くなりボソボソしてなんだかおいしくなくなってしまいますよね。
これはどうしてでしょうか。
これは、おいしいチョコレートと溶けておいしくなくなって
しまったチョコレートを構成する「結晶の種類がそれぞれ違うから」
だそうです。
おいしいチョコは、温度33℃で溶ける結晶でできています。
人の体温は36℃~37℃ですので、口に含んだときにトロッと
溶けておいしく感じられるようです。これに対し、一度溶けて
しまったチョコは一度温度が上がりまた冷えることで、おいしい
チョコとは別の結晶で構成されるようになり、溶ける温度が人の体温
と同じくらいになるために口に入れても溶けず、おいしく感じられ
ないということだそうです。
また、脂肪の種類には色々な種類があり、このことが食べ物の
おいしさを決めていることをお話しいただきました。
ライブ天体観測では、アメリカのシカゴのヤーキス天文台の
ビビアンさんとSkypeで繋ぎ、アンドロメダ銀河、NGC6946などの
シカゴの現在の宇宙を撮影した写真を送ってもらいました。NGC6946
では二枚の写真を見比べました。2004年に撮ったものと今日撮ったものです。
NGC6946では2004年に超新星爆発が起きていて、銀河の中で一つ明るく
輝く星が写真でも見られましたが、今は暗くなってしまって見えないことが
確認できました。
図,シカゴの星空(アンドロメダ銀河)
図,2004年撮影 NGC6946
図,2012年撮影 NGC6946
また、太陽系のシュミレーションのコーナーでは
・太陽の公転の速さが速くなったら一年の長さはどうなる?
・太陽系から太陽がなくなったら?
・太陽系に複数の太陽が現れたらどうなる?
かということを、お客さんにも参加してもらって行いました。
このライブショーでは、まるで本当の宇宙船の中から、ふわふわと
宇宙空間を飛んで眺めているような感覚を味わうことが出来ます。
科学技術館にお越しの際は、ぜひ4Fシンラドームにお越し下さい。