9月12日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は野本知理(千葉大学)が案内役を務め、
上演しました。
最初に、身の回りの様々なものを形作る「分子の世界」を見ていきました。
アルコールや砂糖などの調味料、色々なビタミンの分子がどのような構造を
しているのかを、3Dで見ることができました。
食塩を形作る分子が温度によって運動の激しさを変える様子は、
非常にダイナミックで見ごたえがありましたね。
次は化学の世界から大きな宇宙の世界へ。「ライブ天体観測」のコーナーです。
まずは宇宙から地球を眺め、夜のアメリカのヤーキス天文台に着陸し、
生中継をつないでヤーキス天文台で撮れた様々な写真を見ていきました。
今日はダンベルのような形をしたアレイ状星雲や天の川銀河のような
渦巻銀河であるNGC6946、惑星状星雲であるM57などを解説していただきました。


NGC6946.gif
図:NGC6946

そして「恒星間飛行」のコーナーでは、様々な時間や場所で見える星座の違いを
体験しました。太陽の次に地球から近い恒星であるケンタウルス座α星から
見た星空は地球から見た星空とあまり変わりませんでした。しかし、オリオン座の
ベテルギウスから見た星空はずいぶんと地球の星空の様子とは違っていましたね。
星座の名前も国によって様々で、中国では私たちの知っている星座とは異なった
星座線を結んでいるところもあり、人によって星空の見方が違っていることが
うかがえました。
本日の「ゲストコーナー」では、片岡龍峰さん(国立極地研究所)と
東野珠実(笙演奏家)にお越しいただき、「Synraの星筐~オーロラと笙の響き」
というタイトルでお話と生演奏をしていただきました。片岡さんが実際に
現地で撮影したオーロラ映像を背景に、東野さんには「天から射し込む光」という
意味を持つ楽器「笙」を用いた演奏を披露していただきました。
笙は3500年前の遺跡からも発掘されるような中国古来の歴史ある楽器です。
それが1400年前、奈良時代に日本に伝来し、今もなお雅楽として日本の文化に
溶け込んでいます。
オーロラの綺麗な3D映像に響く笙の神秘的な音色は、まさに宇宙の壮大さを
想起するような独特の空間を演出していましたね。
東野さんは「星筐プロジェクト」という宇宙と笙を融合させた新しい雅楽の推進も
行っており、今後の活動にも目が離せませんね。
星筐プロジェクトHP
www.hoshigatami.jp
「ユニバース」では毎週土曜日に様々なゲストを招き、
サイエンスにまつわる話題をお届けしています。
ぜひ、科学技術館4Fシンラドームにお越し下さい。