2019年の科学技術館での科学ライブショー「ユニバース」

天文学専攻の大学院生って、実際、何をしているんでしょうか？
私は昨年10月の1ヶ月間、南アフリカのサザーランド観測所に滞在して太陽系外惑星の
観測・解析をしていました。南十字星の輝く空の下で、夕方4時に起きて、朝8時に寝る生活。
多くの国の観測者がみんなで囲む、羊肉が並ぶ食卓。私の体験したリアルな観測出張の様子と、
その様子をYouTubeで伝える試みについてお話しします。

2018年に世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の12の構成資産の中から長崎県にある８つの教会を360度3D映像で紹介します。
東西の建築技法が融合した世界的に珍しい独特な教会建築の数々を体験できるバーチャルツアーです。

天文学専攻の大学院生って、実際、何をしているんでしょうか？
私は昨年10月の1ヶ月間、南アフリカのサザーランド観測所に滞在して太陽系外惑星の
観測・解析をしていました。南十字星の輝く空の下で、夕方4時に起きて、朝8時に寝る生活。
多くの国の観測者がみんなで囲む、羊肉が並ぶ食卓。私の体験したリアルな観測出張の様子と、
その様子をYouTubeで伝える試みについてお話しします。

夜空に輝くたくさんのお星様。この星たちにも終わりがあります。特に、太陽の10倍以上もある重たい星は、大爆発をおこして星の一生を終えます。
この大爆発「超新星爆発」では、たくさんのエネルギーなどを宇宙空間にまき散らします。
この星の終わりの大爆発、実は私たちと深いつながりがあるのです。では、どのようなつながりなのでしょうか？
今回は、超新星爆発と私たちとの深ーい関係についてご紹介します。

核融合ってなんだろう。プラズマってなんだろう。
実は宇宙の９９％を占める物質はプラズマ。でも地球上ではちょっと珍しい状態。
これを科学の力で制御して、エネルギーを作る研究、それが核融合研究だ。
「核」とは原子の更に中にある「原子核」のこと。それを融合させて、別の種類の原子に変える。それが「核融合」。
宇宙に色々な原子が存在するのも、全ては超新星爆発などの核融合で作られたものだよ。
プラズマ状態を上手く使って核融合を起こし、エネルギーを作る。そんな研究を紹介するよ。

ハワイ島マウナケア山の上に建つ、日本の誇る大望遠鏡「すばる」は今年で満20年を迎えます。文字通り21世紀の天文学をリードしてきたすばる望遠鏡ですが、それを取り巻く状況はまさに「戦国時代」。でも、すばる望遠鏡は負けません。世界最高かつユニークな観測装置を引っ提げて、すばるはこれからさらに面白い時代を迎えます。その「今」のすばる、今後10年のすばるの展望について、ご紹介しましょう。

現在、南極にて世界最大のニュートリノ望遠鏡IceCubeが宇宙からの
ニュートリノを観測しています。このIceCube望遠鏡より更に約１０倍
感度のいいARA望遠鏡を南極にて建設中です。この建設のために
南極に行ってきましたので、その様子とARA望遠鏡の紹介をします。

アストロバイオロジーという分野をご存知でしょうか。太陽系外惑星が多数発見され、地球と似た大きさの惑星も多く見つかり、液体の水が存在しそうな地球型惑星も見つかり始める中、その惑星に生命は存在するのでしょうか？興味は尽きません。
今回は遠く離れた星の周りの生命やその可能性について、どのような研究が行われているのか、天文学から生物学に関わる研究についてご紹介いたします。

わたしたちの宇宙がどうやって生まれたのか？という謎を解明するため、わたしはチリ・アタカマ砂漠の標高5200mにあるポーラーベア望遠鏡を使って、宇宙の果てからくる電波を観測しています。ところが、宇宙の果ての観測には、望遠鏡から宇宙の果てまでにあるもの全てがじゃまになります。今回は、その最も手前にある空に浮かぶ雲の研究について紹介します。

銀河はどのようにして現在の姿になったのか？銀河で過去に起きたことを知るために、私は星に含まれる元素を調べています。特に古い星に含まれる元素は、あたかも古い地層にいる恐竜の化石が太古の地球を物語るように、大昔の銀河の様子を伝えてくれます。このような「銀河考古学」の研究についてお話ししたいと思います。

探査機あかつきが金星に着いてから3年が過ぎました。明け方や夕方の空に明るく輝く金星にはどのような世界が広がっているのでしょうか。あかつきが見た不思議な風と雲のこと、地球との違いについて、お伝えします。

私は葛飾区郷土と天文の博物館でプラネタリウムの番組制作と解説をしています。プラネタリウムの番組制作についてのご紹介を交えながら、春の夜空と、その向こうに広がる宇宙をご紹介したいと思います。

POLARBEAR(ポーラーベア)望遠鏡は宇宙最古の光の精密観測を行うことで、宇宙のはじまりの謎の解明に挑みます。観測は標高5200mの南米チリのアタカマ砂漠にて行います。地球の裏側でのリアルな実習の様子を交えて、観測開始間近のPOLARBEAR実験の最前線についてご紹介します。

宇宙はかつて、灼熱の火の玉でした。その時に放たれた光は、どこへ行ったのでしょう？どこにも行かず、今もここにあります。この光は、今、この瞬間にも地球に降り注いでいます。私たちは、地球上に降り注ぐ、膨大な数の火の玉宇宙の光の粒に囲まれて生活しているのです。この光を測定して研究すれば、宇宙の始まりの状態を手に取るように理解できます。本講演では、僕たちが最先端の宇宙理論と観測を駆使して明らかにした宇宙の姿、宇宙は何からできているのか、宇宙の年齢、宇宙の始まり、そして未来を、全部お見せします。

「ブラックホールの写真撮影に成功」今月一枚の写真とともに、こんなニュースが世界中をかけめぐりました。ブラックホールはアインシュタインの一般相対性理論から導かれる、ミステリアスな天体として有名です。この観測は何がどうすごいのでしょうか。国際チームのメンバーである講演者が、写真撮影を成し遂げたイベントホライズンテレスコープと、あの有名な写真からわかるブラックホールの性質について解説していきます。

4月10日、ブラックホールの撮影に人類史上初めて成功したことが、ニュースに
なりました。この観測には、世界中の電波望遠鏡が参加し、視力300万という驚異的な解像度を達成しました。視力300万とはどういう世界なのか？、そもそもブラックホールっていったい何？という疑問にお答えし、この成果の意義や今後の展望についてお話します。研究チームの一員として記者会見に臨んだ舞台裏も、少しだけご紹介します。

2018年6月末に小惑星リュウグウに到着した小惑星サンプルリターン探査機「はやぶさ２」は，可視・熱赤外カメラ・分光器・レーザー高度計などの搭載機器による小惑星表面の計測，ローバーやランダーによる表面の近接計測などを行いながら，リュウグウの謎に挑んで来ました。そして，今年2月には表面へのタッチ・ダウンを，4月には衝突装置によるクレーター生成を成功させました。年末にはリュウグウを後にして，2020年末にはいよいよ地球帰還します。「はやぶさ２」ミッションで何がわかるのかについてお話します

誰もが心の奥深くに持っている記憶の庭。あらゆる感情は時間と共に結晶化し記憶の庭に積もり、それは太古より受け継いでいるであろう遺伝子の記憶と一緒になる…そんなことがテーマの作品です。

すばる望遠鏡は、国立天文台がハワイ島・マウナケア山頂 (標高4000m超)
で運用する、口径8.2メートルの大型天体望遠鏡です。1999年のファーストライトから今年で20周年を迎えました。太陽系外惑星探しや重力波天体からの光の観測など、様々な成果を挙げているすばる望遠鏡の姿を、シンラドームに投影した迫力満点の全天球画像を使ってご案内します。

太陽のエネルギー源は、核融合でつくられています。太陽と同じ核融合を地上でエネルギー源として使うためには、イレモノの中に閉じ込める必要があります。そのイレモノは「核融合炉」と呼ばれ、現在日本を含め世界各国で開発が進められています。
イレモノの内部では、水素の仲間が１億度にも達する高温のプラズマ状態となり核融合が生じます。そのような高温のプラズマを閉じ込めるイレモノは、一体何で出来ているのでしょうか？核融合炉のイレモノの秘密について語りたいと思います。

私たちは、小型望遠鏡をNASAの観測ロケットに搭載して打上げ、宇宙の明るさを測定する
CIBER-2計画を進めており、今年or来年の打上げに向け準備を進めている。CIBER-2の前身であるCIBERでは、2009−2013年に4度の打上げ観測を成功させ、近赤外線での宇宙の明るさの測定に成功した。また、この特に搭載した宇宙望遠鏡の技術は、「はやぶさ２」搭載の観測装置にも活かされている。私たちは更なる発展として、小型の宇宙望遠鏡を木星軌道まで持っていきたいと考えており、ソーラー電力セイルによる木星トロヤ群小惑星探査機OKEANOSも推進している。

2019年４月にブラックホール直接撮像が初めて公開され、話題になりました。ブラックホールとはどんなものなのでしょう。物理学の立場から、その特徴と魅力についてお話します。キーワードは「ブラックホールには毛がない！」、「ブラックホールは蒸発する！？」、「ブラックホールの情報は表面に？」などです。ブラックホールは重力の基本原理を解き明かす鍵を握っているようです。ブラックホールの謎が解けるとき、宇宙誕生の秘密も解き明かされるかもしれません。そんな物理学最先端の雰囲気をお話しします。

人工知能（ディープラーニング技術）が『猫の写真』と『犬の写真』を区別することができるのであれば、多様な銀河の形態、例えば『渦巻きのある銀河の写真』と『渦巻きのない銀河の写真』も区別できるのではないだろうか？ハワイにあるすばる望遠鏡で観測した高解像度の写真を使って、実際に人工知能に30億光年彼方にある銀河の形態を区別させてみました。

銀河の中心部には、太陽の数百万倍から数十億倍もの質量を持つ巨大なブラックホールが存在しています。そのような巨大ブラックホールを、どうやって我々は認識することができるのでしょうか。講演では、巨大ブラックホールの紹介と合わせて、すばる望遠鏡による最近の研究成果についても、ご紹介いたします。

世界中で湿原は縮小しており、青森県八甲田山でも50年間で50%面積が減少しています。
面積減少の影響が植物の開花や終花にどのような影響を及ぼしているかを私はドローンと深層学習を用いて解き明かそうとしています。
実際に青森県八甲田山から研究の様子や進捗をご紹介します。

暗い夜空に明るい光を放つ星の群れ「天の川」。帯状に見える天の川は、私たちが住む「天の川“銀河”」を内側から見た姿なのです。銀河は数千億個もの星が集まって形づくる天体で、宇宙には1兆個以上の銀河が存在していると考えられています。銀河は一生のうちに他の銀河との衝突を繰り返し、大小様々な銀河を取り込みながら成長していきます。銀河同士の衝突によって、どのような変化が起こるのでしょうか。遥か彼方の宇宙で起こっている銀河衝突の様子を一緒に見てみましょう。

宇宙に太陽光発電所を作るアイデアは、1960年代に生まれました。宇宙では、地上に届く太陽光の10倍の太陽エネルギーを利用でき、昼夜問わず発電ができます。宇宙で作った電気は、ケーブルを使わずに電波で運びます。いま携帯電話などで電波で「情報」を運ぶことは身近になっていますが、電波で「エネルギー」も運ぶことができるのです。いま実用化に向けて研究が進められています。将来、私達の生活で使う電気は、宇宙で作られるかもしれません。

3年前、福島県三春町に「コミュタン福島」がオープンしました。「コミュタン福島」では、展示やドームシアターで、原子力災害を経験した福島についての情報を発信しています。ドームシアターは、国立科学博物館「シアター36○」と同じ仕様の全球型ドームであり、上映番組として、ふくしまの自然や文化を実写の全球ドーム映像で描く「福島ルネッサンス」を制作しました。今回は半球での上映になりますが、「福島ルネッサンス」を観て、ふくしまに興味を持っていただけると幸いです。

プラネタリウムの巨大ドームスクリーンに、人の手によって描かれた絵画を「リアルタイムで投影」できる時代がやってきました。それがシンラドーム。この技術があれば、ミケランジェロがシスティーナ礼拝堂に描き上げた「天井画」のような作品を、コンピュータを使って、それも「前もって用意した画像」を投影するのではなく、実際に、自分の目で、投影した画像を確認しながら（ドームによる歪みを補正しながら）描くことが可能です。ひょっとすると世界で初めての試みかもしれません。

強力な電磁石やレーザーを使って1億度という温度を作り上げ、海水から取り出せる豊富な燃料を使ってエネルギーを生み出す。そんな新しいエネルギー源を実現するための研究が日本をはじめ世界各国で進められています。
このエネルギー発生装置である「核融合炉」は、どこをとっても”超”がつくような最新の科学技術の集合体です。今回はそんな「核融合炉」のしくみと、そこで使われているさまざまな技術、より使いやすいエネルギーにするための新しいアイデアなどを紹介します。

すばる望遠鏡は、国立天文台がハワイ島・マウナケア山頂 (標高4000m超)で運用する、口径8.2メートルの大型天体望遠鏡です。一度に広い天域を観測するのが得意で、数々の成果を上げています。アメリカの研究チームは最近、すばる望遠鏡を使った観測から、土星の外周部を回る衛星を新たに発見したと発表しました。この発見により、これまでに見つかった土星の衛星の数は82 となり、木星の衛星数を上回りました。すばる望遠鏡がどのような姿をしているのかも交えながら、この成果についてご紹介します。

「はやぶさ２」は、昨年の6月に小惑星リュウグウに到着してから多くの観測を行ったりいろいろな探査に挑戦したりしてきました。ここでは、「はやぶさ２」によるリュウグウ探査の結果についてお話しします。

太陽系外惑星の発見が今年のノーベル物理学賞に選ばれました。その初めての発見から二十数年、現在までに多くの観測によって何千もの惑星が太陽以外の恒星の周りに見つかっています。しかし、このような惑星はどうやって作られたのでしょう？この問題はとても難しく、まだはっきりとした答えは出ていません。講演では、最近の研究成果を紹介しながらその「答え」を考えてみたいと思います。

次の時代の宇宙飛行士に要求される能力は、地球外天体の表面に降り立って、そこで正確に調査し適切に試料を採取することである。半世紀前のアポロ計画の時に宇宙飛行士が特訓を受けたように、伝統的な野外地質学の調査能力はその際に必要となる。極域での野外調査の実際を紹介し、未来の惑星科学に必要な基礎能力を考える。

富士山などの孤立峰では、まるで笠をかぶっているかのように出現する「笠雲」 という珍しい雲が出現することがあります。その笠雲の出現のメカニズムについては、詳細にはわかっておりません。数値シミュレーションやライブカメラ画像から、笠雲の細やかな構造や発生する周りの気象場について明らかにするべく研究を行なっております。また私の研究室では、フェーン現象や都市気候など私たちの身近で起こる気象現象の研究も行なっており、合わせて、ご紹介します。

銀河は、たくさんの星の集まりです。私たちの住む地球がある太陽系も、天の川銀河という銀河の中にあります。そして、宇宙にはたくさんの銀河があります。そんな銀河たちの中でも大多数を占める「渦巻銀河」の成り立ちの謎について、最新の研究成果を交えてお話します。

恒星の中で自然に起こっている核融合を地上で実現できれば、地球のエネルギー問題が解決するのではないか、これが「核融合発電」構想が生まれたきっかけです。しかし、その実現には大きなハードルがあり、いまだ実現には至っていません。まず水素同位体を1億2千万度まで加熱した「プラズマ」という状態を作り出す必要があるからです。その超高温のプラズマ生成に挑戦した大型ヘリカル装置（LHD）を紹介します。

2019年度のノーベル物理学賞が、米国プリンストン大のジェームズ・ピーブルズ教授、スイス・ジュネーブ大のミシェル・マイヨール教授と同大（英国ケンブリッジ大学兼任）のディディエ・ケロー教授の3名に授与されることになった。ピーブルズ教授は現代宇宙論の基礎理論を確立し、マイヨール教授とケロー教授は太陽以外の恒星の周りの惑星の発見を通じて系外惑星研究という新たな分野を開拓した。宇宙と惑星という全く異なるスケール天体現象の観測から明らかとなった世界観を紹介する。

酸素がないと生きていけない我々の身体の細胞は、どのようにして酸素濃度の低下を感知しているのか？また、酸素濃度が低下した環境にどのように適応しているのか？2019年のノーベル医学生理学賞は、低酸素応答のメカニズムを明らかにしたことに対して、ウィリアム・ケィリン、ピーター・ラトクリフ、そしてグレッグ・セメンザの三氏へ贈られることになりました。
彼らはどのようにして低酸素応答のメカニズムを解明してきたのか？それが医学へどのように応用されるのか？あらかじめゴールが設定された研究ではなく、研究者が各々の好奇心を追い続けた結果の大発見。いかに基礎研究が重要であるかに焦点を当てながらご紹介します。

夜空の星たちは、核融合という仕組みによって、輝いています。太陽もそうです。そんな恒星や太陽の中で起きている核融合を地上で実現して、未来のエネルギーにしようという研究が世界中で行われています。岐阜県土岐市にある核融合科学研究所もその一つです。そんな核融合と宇宙のステキな関係について、ちょっとお話します。