2月2日@科学技術館

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「太陽系の姿」では太陽系の惑星や今晩地上から見える星空を紹介しました。皆さんは冬の星座といえば何を思い浮かべますか?最も有名な冬の星座はオリオン座でしょうか。午後8時ごろ南の空を見上げると見つけることが出来ます。オリオンのベルトである真ん中の三ツ星を目印にすると探しやすいです。三ツ星の左上に赤い星のベテルギウス、右下に青白い星のリゲルがあります。いずれもオリオン座の星です。また、おおいぬ座のシリウスとこいぬ座のプロキオン、オリオン座のリゲルを結ぶと冬の大三角になります。オリオン座の上に火星が赤く輝いています。これから火星は地球から遠ざかるので暗くなっていきます。今のうちに見ておいてはいかがでしょうか。

「ゲストコーナー」では、東京大学の宮原ひろ子さんにお越し頂き「屋久杉を使って昔の太陽の活動を調べる」という題でお話して下さいました。2006年9月に太陽観測衛星「ひので」が宇宙航空研究開発機構により打ち上げられました。「ひので」によって太陽の様々な活動を知ることが出来るようになりました。太陽の活動を知るには黒点の数を数えるのが簡単で、これにより11年周期で太陽の活動が活発になる事が分かっています。望遠鏡はおよそ400年前に発明されました。それから太陽の観測が始まったとして、それ以前の太陽の活動の様子はどうだったのでしょうか?この疑問を解決するのが屋久杉を使って太陽の活動を調べる方法です。木の年輪は一年で一枚増えます。年輪を1枚1枚剥がして、炭素14の量を分析すると太陽の活動が活発だったのかそうでないのかが分かります。屋久島には樹齢2000年を超える屋久杉もあるので、2000年前からの太陽の活動を知ることが出来ますね。
図:午後8時の南の空・こいぬ座のプロキオン、オリオン座のリゲル、そしてオリオン座の上に火星が見えます。