7月6日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は
矢治健太郎(国立天文台)の案内でお送りしました。
明日は七夕ということで、 科学技術館から七夕の星々を見ていきました。
おりひめはこと座のベガ、ひこぼしはわし座のアルタイルで、
天の川をはさんで明るく光っています。
この二つの星にはくちょう座のデネブを加えて夏の大三角ができます。
街明かりの多い都会では天の川は見えにくいですが、
三角形にならぶこれらの星はよく見えるので、ぜひ探してみてください。
関東はちょうど梅雨明けして、例年曇り空または雨模様な
七夕の空にも星空が期待できそうです。
本日の「ゲストコーナー」は
宇宙航空研究開発機構/宇宙科学研究所の吉川 真さんをお招きして、
「太陽系小天体の科学 ~隕石から『はやぶさ2』まで~」
というタイトルでお話していただきました。
2013年2月15日、ロシアのチェリャビンスクで隕石の落下があり、
広い範囲で窓ガラスの破損など被害があり大変でした。
地上に大きな影響を与える隕石の落下は、1908年のツングースカ大爆発や
1992年、人口密集地帯の上空を通過したピークスキル隕石(ニューヨーク州)など
いくつも報告されており、決して少なくありません。
チェリャビンスク隕石ではあれほどの被害がありましたが、
これでも隕石の大きさは17mほどなのだそうです。
恐竜の絶滅につながった隕石の大きさは10kmあったと考えられています。
もし、そんな隕石が落下したら・・・。
そうならないために「スペースガード」という活動が行われており、
隕石のことをよく知るために、小惑星の研究も行われています。
現在、小惑星は60万個が見つかっており、
このうち少なくとも1万個は地球に接近する軌道を持つことがわかっています。
また、2010年、小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星「イトカワ」
から持ち帰った微粒子が、地球に多数落下している
普通コンドライトと呼ばれる隕石と同じ組成をしていることがわかりました。
来年打ち上げ予定の小惑星探査機「はやぶさ2」についてもお聞きしました。
はやぶさ2の目的地は小惑星1999 JU3。
大きさ900m程度のじゃがいものような小惑星で、
その表面の岩石の中に有機物が含まれていると考えられています。
はやぶさ2は、この小惑星から物質を持ち帰ることを目指しますが、
さらに、人工的なクレーターを作ってそこに着陸し、
日焼けしていない小惑星内部の物質を採取することにも挑戦します。
地球の生命の起源について何か発見があるといいですね。
今回(のユニバース)は全国同時七夕講演会として行いました。
七夕に合わせて、ここ「ユニバース」を始め、様々な場所で講演会が行われています。
お近くの講演会に訪れてみてはいかがでしょうか。