11月14日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は伊藤哲也(国立天文台)が
案内役を務めお送りしました。
まずは20時の星空を眺めました。夜空には秋の星座を代表する
ペガスス座の四辺形が見えていました。西の空には実はまだ夏の大三角も
きれいに見ることができます。さらにみなさんと一緒にカシオペア座を使った
北極星探しもしました。
「ライブ天体観測」のコーナーでは、アメリカのシカゴにある
ヤーキス天文台で撮った画像を送っていただきました。M31や
かに星雲、パンスターズ彗星などどれもきれいな画像ばかりでした。


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図:M31

「ゲストコーナー」では秋山永治さん(国立天文台チリ観測所)に
「驚きがいっぱい、太陽系での新発見!」というタイトルで、
今年話題になった太陽系の新しい発見のうちの3つを紹介していただきました。
まずは「火星に液体の水がある」というニュースから。
多くの探査機によって調査されている火星。その火星表面で撮影された
写真を見てみると、まるで地球上のどこかにありそうな風景にも思えてきます。
そんな火星には以前から氷の状態で水があることが示唆されていましたが、
いたるところの斜面で見られる黒い筋模様を詳しく調べることで、
液体の水の存在をついに証明することができたのだそうです。
次は「土星の衛星に生命がいる可能性が高い」というニュースです。
土星の衛星のひとつであるエンケラドスでは、生物学者が提唱している
「生命体が存在する条件」を全て満たす天体であることが判明しました。
表面には間欠泉のように何かが吹き出しているところもあり、厚い氷に
囲まれた内部では、液体の水が存在しているのかもしれません。
最後は「冥王星の表面を撮像した」というニュースでした。
惑星から準惑星という分類に変更になって久しい冥王星ですが、今年の7月、
ついに探査機ニューホライズンズが冥王星に接近し、その表面を撮影する
ことに成功しました。今まで誰も知らなかった冥王星の表面は、平らな部分と
険しい山脈でつくられたでこぼこな部分をもつ、とてもユニークな天体で
あることがわかりました。冥王星の衛星であるカロンの撮影にも成功し、
こちらも多くのクレーターや山脈をもつ起伏に富んだ天体であることが
わかってきました。今もニューホライズンズは冥王星やカロンに関する膨大な
データを地球に送ってくれています。今後さらに新しい発見があるかも
しれませんね!
科学ライブショー「ユニバース」では、毎週様々なゲストをお招きして最先端の
科学の話題をお送りしています。ぜひ科学技術館のシンラドームまでお越し下さい。