11月11日@科学技術館

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今日の科学ライブショー「ユニバース」は、野本知理(千葉大学)が案内役を務め、
東京大学医学部の吉川雅英さんをゲスト迎えてお送りしました。

今日は先週に続いて「ノーベル化学賞特別番組」として吉川さんに登壇していただき、「クライオ電子顕微鏡」についてより詳しくお話をしてしていただきました。
吉川さんは今年のノーベル化学賞を受賞した「クライオ電子顕微鏡」の開発に携わっている方です。
先月の受賞の瞬間も受賞者のリチャード・ヘンダーソンとともに、会議に参加していたそうです。
講演ではクライオ電子顕微鏡の写真やクライオ電子顕微鏡で撮影した繊毛(気管にある細菌やウイルスの侵入を防ぐための細かな毛)の写真を見せていただきました。

電子顕微鏡は試料を見る際に真空にする必要があります。
そのため、真空にすると蒸発してしまう水分を含む生体の資料は観察することができませんでした。
その問題を解決したのがクライオ電子顕微鏡です。
クライオ電子顕微鏡に搭載された電子顕微鏡で見る前に資料を一瞬で凍らせてしまうCryo技術や、
電子顕微鏡での撮影でできてしまうザラザラとした画像を何枚も画像を重ねることで滑らかな画像に変換していく技術、
解像度の向上のために新しく開発されたブレを補正するカメラのお話を分かりやすい映像ととも解説していただきました。
クライオ電子顕微鏡の活躍により生体分子の構造の解明、新薬の開発が期待されています。

また、先週に引き続きインターネットによるライブ配信が行われました。
リンクは以下の通りです↓
ニコニコ生放送: http://live.nicovideo.jp/watch/lv308344804
YouTubeLive: https://www.youtube.com/watch?v=XnwzFdT8hJ0

本日2回目のライブショーはノーベル賞特番でしたが、本日1回目はいつもどおりのライブショーも行いました。
「ライブ天体観測」のコーナーではアメリカ・シカゴ近郊にあるヤーキス天文台とビデオ通話をつなぎ、ヤーキス天文台のケイトさんが撮影した画像を紹介してくださいました。
今回は1000億個もの恒星たちが集まる巨大な銀河のM87の写真や新たな星を生んでいるうずまき銀河のM51の写真、ブラックホールや衝突している銀河などが一枚に収められた銀河団の写真を見せていただきました。

図:M51

今日はこれらの他にも「太陽系の姿」「重力の不思議」「分子の世界」の上演を行いました。

毎週様々なゲストをお呼びして科学の話題をお送りしています。
初めての方も再びの方も、ぜひ科学技術館4階シンラドームにお越しください。

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