6月28日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は矢治健太郎(国立天文台)が
案内役を務め、お送りしました。
最初は「太陽系の姿」のコーナーです。大迫力の3D映像で、宇宙から見た
太陽系の姿を紹介しました。国立天文台で観測した太陽の写真をみると、
表面の画像に黒いしみのような点が見えます。これは、黒点といって、
太陽活動が活発な証拠なんですよ。
続いて、地上から見た星空をご覧いただきましょう。北の夜空を見上げると、
そこには北斗七星があります。ひしゃくに見立てたときの柄の部分をのばして
いくと見つかる明るい星、アークトゥルス、スピカ。それにデネボラを加えて
結んでできる三角形が春の大三角です。南の空には夏の星座が見えています。
赤い星アンタレスがあるさそり座や、こと座のベガ、わし座のアルタイル、
はくちょう座のデネブを結んでできる夏の大三角も見ることができます。
「ライブ天体観測」のコーナーでは、ヤーキス天文台のケビンさんとつないで
お送りしました。日本では、梅雨の季節でなかなか星空を見ることはできませんが、
ヤーキス天文台では、空はきれいに晴れていました。M57という環状星雲、M51
という子持ち銀河、土星とその衛星たちの画像です。M51は、きれいな渦巻きを
した銀河の下に小さい銀河が写っていて、とても美しい写真でした。


our-view-of-sky.png
図:ヤーキス天文台からみた夜空
m57.png
図:M57 環状星雲
m51.png
図:M51 子持ち銀河
saturn.png
図:土星とその衛星。緑の円の中に衛星が写っている。

最後のコーナーは「ゲストコーナー」です。本日のゲストは、国立天文台の
石川真之介さんです。「ロケットで太陽観測」というタイトルでお話いただきました。
石川さんはロケットにX線や紫外線を観測できる望遠鏡を載せて宇宙へ打ち上げ、
太陽表面での爆発現象である太陽フレアの研究をされています。X線や紫外線は
大気に吸収されて地上には届かないため、宇宙空間で観測するそうです。石川さんの
研究チームでは観測装置や解析ソフトも自分たちで作っています。石川さんの
チームが行なったFOXSI(The Focusing Optics X-ray Solar Imeger)
ロケット実験では、NASAのホワイトサンズミサイル実験場からロケットが打ち
上げられました。その結果、これまでの観測衛星と比べて非常にきれいな画像を
撮ることができました。さらに、来年打ち上げ予定のロケットを組み立てている
ところです。これから太陽フレアの謎が解明されていくのが楽しみですね。
本日は雨にもかかわらず、満員のお客さんにお越しいただきました。科学ライブ
ショー「ユニバース」では、雨にも負けず、満天の星空や科学の魅力をお届け
しています。皆様も、星空を見上げに「ユニバース」へお越し下さい。