4月12日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は伊藤哲也(国立天文台)が案内役を
務め、上演いたしました。
はじめに科学技術館の本日20時の夜空をご覧いただきました。西の空には
冬の星座のオリオン座、おうし座、ふたご座が、南東の空には春の星座の
しし座やおとめ座が見え、夜空の星座たちも着々と春へと移り変わっています。
早足に桜の季節は過ぎてしまいましたが、ぜひ夜は外へ出て夜空を見上げて
みてくださいね。
4月14日には火星が地球に接近します。太陽により近い地球のほうが公転
速度が速いため、およそ2年2か月ごとに接近します。この時期、火星は
おとめ座の近くに見えますので、おとめ座を目印に火星を見つけてみましょう。
「ライブ天体観測」のコーナーではヤーキス天文のケビンさんにインター
ネットでつないでお話ししていただきました。ヤーキスはあいにく曇りと
いうことで、週の始めに撮影した月面と球状星団の写真を送っていただき
ました。月面の写真にはクレーターと呼ばれるくぼみや日本ではウサギの
ように見えることで知られている「月の海」がよく見えました。実は日本
以外の国でもこの「月の海」は動物や人に例えられています。


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図:月
ngc4833.png
図:球状星団NGC4833

「ゲストコーナー」には平松正顕さん(国立天文台 チリ観測所)をお迎えし、
「アルマ望遠鏡で見る冷たい宇宙」というタイトルでお話していただきました。
アルマ望遠鏡とは、日本、台湾、北米、欧州が協力して建設した高性能の
電波望遠鏡で、南米チリにあるアタカマ砂漠の標高5000メートルに66台の
パラボラアンテナで構成されています。あのすばる望遠鏡の10倍も視力が
いいとか!今回は全天球撮影カメラという特殊なカメラで撮影したパラボラ
アンテナが並んでいる様子をシンラドームに映し出してもらいました。砂漠の
広さとアンテナの大きさを実感するがことができ、圧倒された方も多かった
ようです。
このアルマ望遠鏡により銀河や惑星系がどのように生まれたのか、そして私
たち生命はどこから来たのかを解明できるのではないかと期待されています。
地球のような惑星が見つかるのもそう遠くはないかもしれませんね。
科学ライブショー「ユニバース」では毎回さまざまな科学の話題をお届けして
います。みなさんとシンラドームでまたお会いできるのを楽しみにしております。