6月11日@科学技術館

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本日のユニバースは大朝由美子(埼玉大学)が案内役を務め、上演しました。
最初は「本日の星空」のコーナー。お昼現在の空と太陽の姿を見ると、夏日となった
今日の太陽は黒点も見えて元気な様子。
「このまま今晩晴れたら、都心ではいくつの星が見えるかな?」
案内役の質問に20,30個という声や、6億個!という大胆な回答もありましたが、
正解は…ぜひ実際の空を確認してみてください!都心部は開発が進み、100年前には
東京で見えていた天の川も今では全く見えなくなってしまいました。そんな星が少ない
東京の夜空でもひときわ赤く明るく輝いている星があります。星座を線で結んでみますが、
どうやら星座の星々ではないよう…正解は火星です。火星は2016年5月31日に
地球と接近したことでニュースにも取り上げられました。そして、火星の隣で輝く星は
大きな環を持つ土星。夏の代表的な星座のひとつ、はくちょう座には、S106という星が
生まれている領域が隠れています。また、いて座付近にはSN2012dnという星が爆発した
瞬間が確認されています。そして、ケプラーの観測記録に残っているへびつかい座の
SN1604は超新星爆発をした残骸なのだそうです。
恒星にも人間のように一生があり、夏の夜空ではその様々な姿を追うことできるのです。
つぎは、「太陽系の姿」のコーナー。科学技術館から眺めた星空に別れを告げて、地球を
飛び出します。目の前には太陽系の惑星たちが!火星と木星の間にある小惑星帯は、
生まれたばかりの惑星の残骸の集まりかもしれないとも言われています。さらにその近くには、
最近アミノ酸が見つかったというチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星も!!
さらに太陽系から離れ、天の川銀河を飛び出したところで次のコーナーへ。
本日の「ゲストコーナー」には滝脇知也さん(国立天文台 理論研究部)をお招きし、
「ニュートリノで爆発する?超新星のふしぎ」というタイトルでお話していただきました。
超新星爆発は太陽に比べてずっと大きい星が爆発する現象です。最初に日本が誇る
スーパーコンピュータ「京」を使って、世界で初めて3Dで超新星爆発の様子を
シュミレーションした映像を見せていただきました。超新星爆発にはごく小さな
ニュートリノという素粒子が関わっています。ニュートリノと言えば2015 年の梶田さんが
受賞されたノーベル賞が記憶に新しいですが、実は、超新星爆発で発生したニュートリノを
カミオカンデが観測したことで2002年に小柴さんがノーベル賞を受賞しています。
ゲストコーナーの後には「銀河の果てへ」。天の川銀河をはなれて、大胆にも銀河の間を
飛び回ります。宇宙の大規模構造を眺めて、地球まで戻り、本日のライブショーを終えました。
科学ライブショー「ユニバース」は、毎週土曜日に様々なゲストをお招きして科学に
まつわる最新の話題をお届けしています。ぜひ、週末には科学技術館4階・シンラドームへ
お越しください。