6月25日@科学技術館

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本日の科学ライブショー「ユニバース」は亀谷和久(国立天文台)が案内役を
務め、ゲストにハワイに滞在中の大朝由美子さん(埼玉大学)を
お迎えしてお送りしました。
まず映しだされたのは科学技術館入り口の今日の様子。いよいよ梅雨の時期に入り、
今日は曇り空が広がっていました。シミュレーションの空に切り替えてみると、
南の空、西寄りに明るく輝く太陽があります。6月21日に夏至を迎えたため、
日が出ている時間が長く、時間を20時に進めてみても夜空は少し明るい様子。
そんな中、北の空に目を向けると北斗七星が。そのひしゃくの柄の部分のカーブを
保ちながら曲線を延長していくと…そこには明るく輝くうしかい座のアークトゥルスと
おとめ座のスピカが。これが春の大曲線です。さらに、しし座の近くには木星、
夏の星座さそり座の近くには火星と土星がありました。
最近は梅雨の影響で曇りがちですが、もし晴れていたら空をみあげてみてください!
続いて、日本の反対側、現在真夜中のアメリカにあるヤーキス天文台と中継を繋ぎ、
コーリーさんとの「ライブ天体観測」のコーナー!
木星、ソンブレロ銀河(M104)、三裂星雲(M20)の写真を送っていただきました。
木星に見える色の濃さが異なるしま模様は風の速さや流れの違いによって
生じるのだそう。とても興味深い話を聞くことができました。


jupiter.jpeg
図:木星

そして、待ちに待った「ゲストコーナー」、ふたつ目の
「ライブ天体観測~ハワイ島からすばる8.2m望遠鏡の観測生中継~」へ。
「ユニバース」案内役の一人である大朝さんが、ちょうどハワイ島にて天体観測中
とのことで、今度はハワイと中継を繋いでお話をしていただきました。
ハワイと聞くと青い海、白い砂というイメージをもつ人も多いのでは。
ではなぜそんなハワイに天体観測所があるのでしょう?
その答えは、ハワイがよく晴れ、空気が澄んでおり、星が瞬かないから。
さらにすばる望遠鏡のある国立天文台ハワイ観測所はマウナケア山4205mの頂上にあり、
街の光に邪魔されず、雲の上にあるため、星がよく観測できるのです。そこには、
私たちのイメージするハワイからは想像できないような赤茶けた大地が広がっていました。
なんと、雪が降ることもあるとか!
大朝さんが観測しているのは、ガスと塵から生まれる星の赤ちゃんです。暗黒星雲は
可視光で撮った写真では黒く見えますが、赤外線でみると明るく輝く星の赤ちゃんが!!
8.2mの口径を持つすばる望遠鏡で星の赤ちゃんの赤外線スペクトルを得るようです。
ここから、星や惑星の誕生と進化に迫るそう…新たな観測成果に乞うご期待!
科学ライブショー「ユニバース」は、毎週土曜日に様々なゲストをお招きして
科学にまつわる最新の話題をお届けしています。
ぜひ、科学技術館4階・シンラドームへお越しください。